OS FS 52S サーパス 吹き返し対策② チャンバーの作成-1
チャンバーをただ作るのでは面白くないので新工法を試します。
押し型
ツバがついたモナカのような形のものを一発で作れないかと考えました。
ツバのとことろでグラスが跳ね上がらないように押し型で押さえつける算段です。
押し型はリューターで細い穴をたくさん穴をあけてくりぬきます。電動工具がなければこんなものを作る気にはならなかったでしょう。
MDF板は硬めの厚紙という感じで重量のわりに強度がない、木ねじが効かないとかの欠点は多いのですが木目がないので加工が楽です。構造材以外には使い出があります。
雄型の離型処理
雄型は離型するときに壊れるのは覚悟の上ですが製品が型から外れにくかったり表面が荒れたら困るので離型処理をします。いつもの色付き洗濯糊特製PVA離型剤を使います。小さいものは液に浸ければ一発で離型剤が乗ります。
グラスの積層
押し型と雄型の関係をチェックします。初めての工法なので心配でしたが、切り込みを入れるとかをしなくてもクロスが型に追従しそうです。
エポキシ樹脂を混ぜる前に資材を準備します。
クロスは1枚、フランジに取り付けるところは2枚、「ス」ができたら困るのでグラスの下(下とはどっち?チャンバーの内側になる面)にサーフェスマットを敷きます。
押し型の離型はポリラップです。チャンバーの外側はラップの皺を反映した出来になりますが見えないところなので気にしません。
クリヤファイルの切れはしの上でクロスとサフェーサーマットのセットにグラスを含浸させておき来ます。
エポキシでベタベタのクロスをピンセットでつまんで雄型の上に置き、
泡を押し出しながらポリエチレンラップを被せて、ラップの上から押し型をはめます。ラップの皺はあまりできません。製品のツバになる所に皺ができるんでしょう。
押し型を乗せただけでは浮き上がりますから、スペーサーを噛ませて重しで押さえつけます。
離型というか製品から雄型をほじりだすとき水でPVAを緩めたいのですがエポキシを完全硬化前に水に濡らすのはよくありません。早く硬化させるために車に入れておきます。
加工用テンプレート
チャンバーを硬化させている間にできる作業をします。
チャンバーのエンジン側の半分(チャンバー本体)には取付けネジが通る穴とキャブレターからの10mmアルミパイプが入る穴を開けなければなりません。
現物合わせでいきなり穴を開けても良いのですが失敗を避けるために穴開け用のテンプレートを作りました。
1枚の紙で完成させる腕はないので原始的ですが確実なやり方で作ります。2.5mmの穴を開けた3枚の紙をセットして糊付けして3つの穴が開いたテンプレートにし、
さらに10mm穴の開いた紙をくっつけます。
ねじがとおる穴が一つふさがってしまったので開けなおなさなければなりません。
穴が開きました。
テンプレートの外形を整えます。
離型・整形
新工法はうまくいったか
チャンバーは昼前に車の中に入れたのですが、3時過ぎに雲が出てきたのでそれ以上車においてもしょうがないので車から出しました。
完全硬化にはなっていませんが取り扱える程度には硬化しています。
押し型とポリエチレンラップをはがすと、・・・樹脂が回っていないところがあります。補修はできそうですけど。
始めて試した工法ですから失敗もあります。樹脂を縁の部分に流しておくべきでした。押し型と雄型の隙間をもっとタイトに作っても良かった感じです。何回かこの工法を使っていくうちに仕上がりが良くなっていくんでしょう。
補修のため樹脂が流れていないところに樹脂を流しました。
本体と蓋の平面が出るように重しを掛けています。
補修した部分の樹脂がしっかり硬化するのを待ってから整形と加工に進みます。