差し込み式ピアノ線後傾脚の補修
「差し込み式ピアノ線後傾脚」仕様のこてる32は数十回の着陸でピアノ線を固定していたホイールリテーナーが外れました。このあたりの事情は以前のブログに書きました。
壊れたところをチェックしました。
リテーナーの溝の跡が残っているのが分かりますがリテーナーの溝くらいでは回り止めにはならないということです。修理の準備のために樹脂を一皮むきました。
無事だと思っていた左脚もカクカク動くのでグイッとこじったらこちらも外れました。この写真を見るとホイールリテーナーが回転するのを防止する配慮がほとんどなされていないことが改めて分かります。
修理開始
元と同じ状態に直しても同じように壊れるでしょうから作り方を変えなければなりません。
ちゃんと回り止めになるようにリテーナーに溝を切りました。回転砥石を使ったのですが砥石が割れると危ないので保護メガネは必須です。
リテーナーが回らないための追加の措置としてビスも樹脂で埋めることにします。ビスが回らなくなると困るのでビスに離型処理します。ガイドにピアノ線も差しますからピアノ線にもワックスを塗っておきます。
リテーナーをくるむように樹脂を盛りましたがパリンと欠けないようにガラスクロスを細かく切って作ったチョップドストランド?を混ぜます。
差し込み式ピアノ線脚にこだわる
これでうまくいけばいいんですけどどうでしょうか?
ピアノ線を差し込んで固定する方式の脚は確かに実物を見たのですがあまり使われていないようです。実用性がないのかもしれません。ダメならフランジ的なものをピアノ線にはんだ付けして胴体側にねじ止めしてみます。
現時点では自信を持ってお勧めできるという代物ではありませんが僕にとっては難しいピアノ線の曲げ加工が1カ所で済むことが魅力です。運用に耐えるのであれば今後作る機体は全てこの仕様の脚にしたいので「差し込み式ピアノ線後傾脚」の可能性を追求したいと思います。
もう意地になってますね。