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OS FS 52S サーパス 吹き返し対策③ チャンバーは運用可能状態に

 最初から脱線です。
 エポキシが硬化する時間を利用してOS FS 52Sに使える部品を見つくろっていたらいろいろ出てきました。

エンジンマウント

 

 ジャンク箱の中からOS FS 52Sが乗るラジアルマウントが出てきました。ラジコンを引退した方からのもらい物に含まれていたのだと思います。このエンジンを乗せる機体を作るときはこのマウントを使うことにします。
 こういうものが出てくるとチャンバーはラジアルマウントにくっ付ける方式でもよかったんじゃないのという気もしてきます。

 現在作成中のチャンバーもラジアルマウントで使用できるようにします。

 使えそうなタンクも付けてみました。エンジンとマウントにタンクを組み合わせるとチューブがチャンバーと干渉しそうです。

テトラのバブレスタンク

 チャンバーと干渉しないようにアルミチューブの向きを変えるついでにタンクを洗いました。
 こういうタンクを見たことがあるでしょうか。テトラのバブレスタンクです。風船と外殻の間に排気プレッシャーが入って風船に圧力をかける仕組みです。そのため排気由来のすす混じりの廃油と水が風船と外殻の間に貯まって真っ黒になっています。

 アルミチューブを付け替えて、エンジンに向かうパイプと給油パイプが機体の右側(シリンダーヘッド側)に来るようにしました。
 僕はグローエンジン用としてテトラのバブレスタンクを20年以上愛用してきました。パイロンレースをやる人はテトラのバブレスタンクを使うのがデフォルトのようですが模型屋さんで聞くと入荷が不安定になっているそうです。風船の金型が壊れたとかでもう作らないという話も聞きました。
 手持ちに未使用のバブレスタンクが2個、使用中が4個、中古が3個あります。結構長持ちしますが(こてる61CX用は10年以上使っている)ものによっては数年使うと中の風船に穴が開くことがあります。風船に穴が開いても風船を取り除いてクランクタンクとして運用できますがバブレスの利点が無くなります。僕の寿命までストックがもつか不安になってきます。


 次のブログネタはバブレスタンクかOS FS 52S搭載機の製作記になるかもしれません。


 本題に戻ります。

エンジンに付く側を工作

 前日に補修のため追加の樹脂を垂らしたところはきれいに樹脂が回っていました。


 エンジンに付く側(エンジン側)に取付ねじ用の穴とキャブにつなぐアルミパイプをはめる穴を開けるのですが、その前に雄型を取り除く必要があります。離型処理をしているといってもパカッと外れるというわけにはいかないので竹串でこそげ落とします。

 色付き洗濯糊特製PVA離型剤を厚塗りしたおかげで離型剤がフィルム状にむけました。このやり方をアップしてくれたどこかの国のYouTuberに感謝です。


 チャンバー本体に取付けねじが通る穴とパイプがはまる穴を開けます。ネジの穴は現物合わせでも位置を決められました。

 アルミパイプがはまる穴はわざわざ作ったテンプレートが役に立ちました。
 パイプの穴がねじが通る穴に近すぎます。パイプがはまる穴を先に開けるべきでした。

 パイプをはめる穴をリーマーで開けたらFRPがささくれ立ってねじ穴が壊れそうですから連続した小穴を開けて穴を作ることにしました。

 こんなビットで丸く整形しました。

 仮り組して調子を見ます。まあ、うまくいった部類です。

蓋の取付けネジまわりの加工

 チャンバーは内側の手入れができるように開閉できるようにします。実車でもエアクリーナーボックスの蓋は開け閉めできるようなっていますがそれをそのまままねできません。頻繁に開け閉めするものではないので2mmのビスとナットで止めることにしました。

 エンジン側と蓋側を一体で加工すれば楽ですから蓋側の雄型も取り除きます。PVAがきれいにはがれたので水で洗う必要はありません。手間が省けました。

 2mmビスが通る穴を開けますが、電動工具でこういう細かい作業をすると僕の技術では絶対失敗しますからピンバイスで作業します。

エポキシ処理その1

 エポキシ処理は知恵と技術があればいっぺんに済ますことができるんでしょうが、収拾がつかなくなることを恐れて何回かに分けて作業します。
 一回目の処理でキャブレターとチャンバーをつなぐ10mmアルミパイプを固定し、取付けねじ用のナットを仕込んでエポキシ処理し、硬化促進加熱箱にセットします。天気が良ければ車の中に入れて加熱するところです。
 シンナーが入っていたポリビンを湯たんぽ発熱体にしましたが、PETボトルより熱に強いようです。銀色の紙はエポキシ接着剤を練るときに使ったもので、これに付いた接着剤で硬化具合をチェックします。
 なぜかエンジンにスピンナーとプロペラが付いていますが、いったん組んだものは支障がない限りバラさないという僕の方針からこういうことになっています。

整 形

 エンジン側にセットしたナットがしっかり固定されるように硬化促進加熱箱での加熱時間を長くしました。
 こういう細工をするときは爪が立つ程度の硬さではねじを回すときにナットが外れてしまうリスクがありますから焦りは禁物です。

 と、えらそうなことを書いたのですが、ねじを外そうとしたらパキッという離型した手ごたえではなく、グニッという手ごたえがしてナットもろともねじが回りました。こりゃやり直しです。

 気を取り直してエンジン側と本体を一体化して整形しました。テストベンチのマウントに納めるにはぎりぎりまで削らなければなりません。


 大まかに削ってチャンバーをエンジンに付けた状態でテストベッドに乗るかチェックしました。
 するとエンジンがせりあがっていました。チャンバーの底がエンジンマウントの底に当たっています。まあ設計ミスで、僕の場合にはよくあることです。

 チャンバーを作り直すというようなことはせず、慌てす騒がず3mmのアルミを挟んでエンジンの位置を高くしてしのぐことにしました。

仮組して点検

 ほぼ完成状態のチャンバーはこんな感じです。実車のエアクリーナーボックスかなにか高級なデバイスのようでエンジンの出力が向上しそうな感じですが全くの気のせいです。

 機体に乗せる時に使う予定のラジアルマウントにも付くことを確認します。


 実験のときベンチの前からチャンバーの入口から吹き返しが出るかどうか目で見えるようにするためスピンナーを外してスピンナーナット仕様にしました。

細部の工作

 入口は14mm×16mmの楕円形というかカプセル型にしました。スロットルバルブの口径5.5mm、アルミパイプの内径9mmに比べてかなり大きな面積です。
 チャンバーの入口をどうすればよいかは実験したこともないし、40年前に教養科目として選択した「航空工学概論」レベルの乏しい知識しかありません。

 作った入口まわりの空気の流れを図示するとこんな感じじゃないでしょうか。ただ穴を開けただけですから黒の点線で示した開口部の名目吸入面積に対して入り口付近で乱流ができて空気が抵抗なく流れる赤の点線の有効吸入面積は小さくなります。それを見越して大き目の入口にしたのですがどのくらいが良いのか見当が付きません。
 大きくし過ぎたら吹き返しがチャンバーの外に漏れ出てしまうような気もします。実験しなけりゃわかりません。

エポキシ処理その2、その3

 整形が終わったのでとりあえずはテストベンチでの実験ができる状態になりましたが天気の都合で実験ができません。ということでエポキシ処理のその2をします。


 ナットの固定をやり直したほか、アルミのパイプの固定を確実にするためエンジン側からもエポキシを流しました。

 今度はうまいことネジが外れました。アルミパイプの周りにもエポキシがきれいに流れています。これでかなり強度が上がりました。


 引き続きエポキシ作業その3です。24時間硬化型のエポキシ接着剤を使っているのですが硬化促進加熱箱のお蔭で1時間半に1回のテンポでエポキシ作業を行えます。

 この写真で白くなっているのはサーフェスマットとグラスクロスが密着せずに樹脂が回らなかったところです。触るとブカブカして油が浸みそうです。


 白くなっている所に針穴をたくさんあけてエポキシを浸み込ませるとある程度ましになりました。

 蓋側は皿ネジで止めることにし、バルサ粉入りエポキシで座繰り状に加工します。老眼には厳しい作業です。

 人に見せるところでもないのになぜ皿ネジを使うのかと言えば、見ばえのためではなく位置決めの役に立つことを期待してのことです。

 硬化後にねじを回すと「パキッ」とうまく離型できました。

さらにエポキシ処理

 天気が回復して実験できるようになるまで2,3日ありそうですからできることはやっておくことにします。

 チャンバーの取付けはエンジン側のステーにねじ止めするのですが、ここも位置決めの役に立つことを期待して2.6mmの皿ビスが納まる座繰り的な加工をします。


 チャンバーの調子が良ければ入口にエアクリーナー(ナイロンのティーバッグ)が付くような細工もしてみようかとも思います。

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