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こてるRCGFの再生⑪、胴体後部上面の風船張り(甲板張り)、カンザシパイプなど

胴体後部上面の風船張り(甲板張り)

 胴体下部がほぼ完成したので胴体後部上面の工作を始めます。
 胴体後部の上面は二次曲面ですから風船張りで作ります。
 僕らが風船張りと呼んでいるのは二次曲面を平らな板で作るのが紙風船の作り方に似ているからかもしれません。甲板張りが普通の呼び方でしょう。


 風船張りのやり方は別の記事にも書きましたが、今回はリアルタイムで順を追って詳しく紹介します(接着剤が乾く時間を利用してブログを書きました)。

胴枠の取付け

 胴枠を接着します。接着面積が狭い上にほぼイモ付け状態なので非常にひ弱ですが細板を張れば胴体の矩形部と一体化して強度が出ます。
 胴枠を垂直に接着するにはホームセンターで買った50mmの立方体のブロックが役に立ちます。


 先頭の45度の角度が付いた胴枠(ヘッドレスト)を取り付けるには治具を使います。

 御覧のとおり縦通材のたぐいは入っていませんが大丈夫です。
 図面どおり胴枠を切り出したはずですが工作の過程で狂いが出ている可能性がありますから胴枠のてっぺんを結んだ線が直線になっているか確認します。

 出っ張っているところはアイスの棒に120番の布ペーパーを付けたもので修正します。

細板の作成、張り付け

 胴枠を作っているうちに2mmバルサの細板が無くなったので模型屋さんで購入した100×1000のさらの高級2mmバルサから切り出します。木目が通っていて軽くて丈夫そうです。さすがホームセンターよりもかなりお高いだけあります。
 あらかじめ細板を4枚切出しておいて足りなくなったら追加します。

 最初に左右の一番下を張ると胴枠がずっこけないようになり、さらにてっぺんに張ると胴枠が前後にグラグラしなくなります。


 細板はサンディンブロックの上で前後させて整形して断面を台形にします。


 張る部位によって台形の斜面の傾斜が変わりますから新しく張る直前に前に張った細板になじむように角度を調整します。前の方は角度が緩く、後の方は角度がきつくなります。
 やってみれば簡単です。


 すき間ができると修正が大変ですから接着剤を付ける前に仮組してすき間がなくうまくなじむか点検します。


 接着剤はセメダインCでも良いのですが大量に使うと「変なにおいがする」とクレームが来ますから乾くとカリカリになって色が薄いタイトボンドオリジナルを使います。接着剤は小さな油さしに小分けしています。
 瞬間接着剤は跳ね上がる所を止めるとかのときにしか使いません。
 外国の動画を見ると瞬間接着剤で組み立てている人もいますが、隙間を接着剤で埋めるというごまかしが効きませんから僕の工作精度ではまねできません。今回は瞬間接着剤の出番はありませんでした。


 胴枠がぐらつかなくなったら先頭の胴枠の後ろ側にキャノピーのノックピンを受ける細工をするためのバルサのブロックを接着します。


 張る順序は右下と左下、次にてんっぺんの細板の両側、次にまた右下と左下という具合に細板を足していきます。
 左右だけから上に持ち上げていくとてっぺん付近で細板を強くねじらなければならなくなるので大変です。細板のねじりが少なくなるように張る順番を調整します。

 作業が進むと三角形の隙間ができます。


 継ぎ目は現物合わせで三角形に切ってつじつまを合わせます。


 細板をカッターで三角形に切って、紙やすりで修正してきれいに収まるようにします。継ぎ目の具合が左右で違っていると「詰めが甘い」と指摘されますからなるべく左右対称になるように気を付けます。


 今回の機体は曲率が緩いので細板に曲げ癖を付けなくても待ち針やマスキングテープを使えばきれいになじみます。待ち針を刺しすぎるとバルサがグズグズになりますからなるべくマスキングテープを使います。

 胴体に窓が開いていますから細板が内側に潜り込んでしまっても内側から指を突っ込んで押し出すことができます。窓がない場合は待ち針で持ち上げなければなりません。


 細板を張っているうちに材料が足りなくなってきました。資材の節約の観点から細板の端材を継ぎ足して長くします。

 端材を同じ傾斜で斜めに切って、

 サンドペーパーで断面を直線・直角にします。細いバルサですからバルサが逃げないように板で押さえながら削ります。

 端材同士を継ぎ足すときは接着剤の使用量が少ないのでセメダインCを使ってもクレームが来ません。セメダインCなら継いだ本人がどこで継いだかわからなくなるほど継ぎ目が目立たなくなります。セメダインCはクリヤ仕上げで飛行機を作るときに非常に役に立ちます。

 継ぎ足した材料は完全に乾くまで放っておきます。


 上と下から張っていくとこんな感じで細板が組み合わさります。

 最終段階に近づくとこんな感じです。

 最後は三角形に切った細板でふさぎます。

 張り終わりました。朝の6時から胴枠の接着から作業を初め、接着剤を乾かす時間(ブログを書く時間)を含めて12時までかかりました。継ぎ目はわかりますが隙間や段差はあまりできていません(自画自賛)

細かい作業

 この日の細かい作業としてカンザシパイプの作成とエポキシ作業を行いました。

カンザシパイプの作成

 カンザシパイプをクラフト紙で作ります。クラフト紙のパイプで大丈夫でしょうか?

 これは「こてる61」の胴体側のカンザシパイプでご覧のとおり破けています。この状態になってから数年間運用していますがなんの支障もありません。パイプは強度を担当するのではなくカンザシを通すガイドですからクラフト紙で十分です。


 離型材としてポリラップを使います。多少しわになっても大丈夫です。それよりも裂けめができたら大変なことになりますから二重に巻きます。

 クラフト紙はカンザシの直径の約3倍の幅に切ってらせん状に巻きます。製品にならないところをマスキングテープで止めてギュッと絞ります。
 絞っただけでは不十分なのでナイロンテグスをぐるぐる巻いてパイプに密着させてます。
 カンザシパイプに使う樹脂はわずかですが、少量だと正確な混合比が出せないので主剤3g、硬化剤1.2gで混合しました。

 エポキシ樹脂を含浸させます。エポキシ接着剤でもできないことはないのですが粘度が高いので加熱しないと含浸しませんし割高になります。
 色が濃くなっているところはポリラップとクラフト紙が密着したところです。これくらい樹脂が浸み込めばガタは出ません。むしろあまりタイトに作ると抜き差しが窮屈になります(翼を握りつぶしそうになる)。

防火壁前とタンク・点火ユニット室のエポキシ処理

 せっかく作った樹脂が勿体ないのでカンザシパイプの作業で余ったエポキシ樹脂を防火壁前の胴体側板の内側とタンク・点火ユニット室の内側に塗ります。途中で樹脂が無くなりましたからこの次にエポキシ樹脂を混合するときに塗り残したところを塗ります。


 使い捨ての筆はすでに数十回使いましたがさすがに抜け毛が多くなってきました。

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