カーボン脚の修理、エポキシ樹脂は効くか?
ちょっと前のブログでカーボン脚をエポキシ樹脂で修理したことを書きました。
この時修理した脚はこてるRCGF用でしたが、こてるRCGFはピアノ線脚仕様に改修したため修理した後でのカーボン脚の耐久性は検証できていません。
サンプルが確保できた
現状で唯一カーボン脚を装着しているのはこてるNGHだけになりました。
カーボン脚は見た目が良いですね。安価で安定的に入手できれば魅力的な素材ですがお値段もそれなりですし機体に合う物を見つけるのに苦労します。
MKで出していた黒いグラスナイロン?が良かったんですけどね。
脱線ですがこのカウルを作るのには手間がかかりました。
苦心の木目調塗装ですが、バルサに見えるとお世辞を言ってくれる人もいますが「ウェザリングまでしてるんですね」と製作意図を理解してくれない人もいます。たしかに薄汚れた感じになっただけと言えないこともありません。
さて、土曜日(3月16日)にこの機体を飛ばしたのですが2回目の着陸のときに「バキッ」という嫌な音がしました。脚をつかんで曲げたり延ばしたりすると左脚がグニャグニャになっていました。
脚の取付け部などのダメージがなかったのでその後2回飛ばしましたがタキシングのとき機体がゆらゆらして実機感?が出るのはいいのですがそのまま飛ばすと脚が完全に折れるかもしれないと心配になりました。
帰宅して脚を外して点検すると一番壊れやすい屈曲部を中心に長さ60mmくらいにわたって層間剝離状態?になっています。繊維はそれほど切れていないようです。
壊れたところを見てわかるように、芯のロービングがうねって積層されていることが分かります。カーボンのUDシートを重ねて水上機の支柱を作った経験から言わせてもらえばUDシートのようなものを何層か積層する工法ならこうはならないと思います。工業的には樹脂を含浸させたロービングの束を型に並べる方が良いんでしょうね。
カーボンクロスは表と裏の表面に貼ってありますが見ばえを良くするためのものでしかない感じです。OKのカーボン脚はロービングだけの製品があったと思います。
カーボンクロスを使うならロービングがばらけないようにくるむような感じでクロスを巻けばこのようにロービング同士がはがれることをある程度防止できるんじゃないでしょうか。
このように都合よく?壊れたおかげでこのカーボン脚でエポキシ樹脂でどの程度直るものか試すことができます。良いサンプルが確保できました。
補修
使う樹脂はセメダイン1500です。前にも書いた覚えがありますが接着剤なら積層用の樹脂より補修効果が期待できるんじゃないだろうかと考えてのことです。
脚を曲げて隙間を広げて樹脂を練り込んで、曲げたり戻したりしながら隙間のすみずみまで樹脂を回します。・・・回ってたらいいんですけどね。
強度が上がることを期待して硬化促進加熱箱で加熱します。隙間に樹脂を練り込んだ(浸み込ませた?)だけなのでどこを直したかわからない仕上がりになりました。これで耐久性が確保できればいいのですが。
耐久性は?
修理した次の日の日曜日(3月17日)、早速飛ばしに行きました。
エンジンは結構回るようになりました。といっても12×6のプロペラで9,000r.p.mも回らないんですけど。
黒いペラはJ.X.F(漢字では「勁旋風」かな?)です。13×6も使っていますが同じ寸法でもAPCより回転が上がります。それによって力が出るようになっているかどうかはわかりませんが回転が上がるとエンジンの調子が上がったような気がしてうれしいですね。性能が悪くてもお値段はAPCの半額以下ですから僕レベルのモデラーには十分です。
一回目の着陸で早くも耐久性の試験ができました。
着地して1mくらい走ったところの動画のキャプチャです。左脚が高い草に引っ掛かって激しく機首が振られました。期せずして脚にストレスが掛かる状況を作為することができたことになります(前後方向のストレスであって上下方向のストレスじゃないんですけど)。
こういう着陸をしても脚は大丈夫でしたので元通りとはいかないまでも丁寧に着陸させていれば結構しのげるんじゃないでしょうか。
いよいよダメになったらピアノ線脚にすることにします。
2024.03.19追記
新しい動画編集ソフトが使えるようになったので3月17日のこてるNGHの地上運転と上空飛行の動画をアップしました。
NGH GT9-Pro on original design plane
Clipchampというマイクロソフトの付録?のソフトですが以前使っていたビデオエディターより使いやすい感じです。なにより無料なのがうれしいです。