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驚愕のカーケア用品、信ずる者は救われる?

 今回は社会問題です。
 手持ちのワックス(コーティング剤?)が残り少なくなってきたのでコーティング剤を見つくろいました。
 手入れ用品の値段はピンキリです。

安いものは安い

 ワックスではこんな具合です。

 一番安いもので500円くらいのものがあります。これはピカールの日本磨料工業が出しているブライターワックスでかなり昔からある製品です。今まで残っているのですからデタラメな製品ではないでしょう。

高いものは高い

 その一方で驚愕のお値段の製品があります。

https://store.spashan.jp/items/73521635
 天然カルナバ蝋配合です。税込み33,000円とは強気の価格設定です。


 車マニアならご存知でしょうが、このワックスの販売元のスーパースポーツコレクション(スパコレ)は去年の7月頃、不当表示やら社員へのパワハラやらで炎上した業者です。会社は潰れちゃったかなと思っていましたが懲りずに商売を続けているとは大したものです。


 もう1年以上前の話を今さら蒸し返すのもどうかと思いますが、まだこういう製品が流通していることに驚きます。


 クラシックワックスシリーズの場合、成分偽装がばれる前はカルナバ78%とか79%とかと表示してありましたが実際はカルナバ蝋の割合は40%でパーム油と合わせると天然由来成分が78%とか79%になるということで、「偽装」や「虚偽表記」ではなく「誤表記」だという苦しい言い訳をしていました。

  ちなみに2023年9月に閲覧したアマゾンでは、クラシックワックスが取り扱われていて、商品説明ではまだ「カルナバ79%配合」と書いてあります。2022年以前の商品説明がそのまま続いているんでしょうか。アマゾンはあまり使わないのでわかりません。


 偽装が発覚した後のスパコレの社長の香野大輔氏の関係者向け(?)の発言がスクリーンショットされて公開されています。

https://minkara.carview.co.jp/userid/2404486/blog/46269699/
 カルナバ蝋やパームオイルが「非常に高価」と言っている時点で「何だこりゃ」という感じです。
 本気の発言なら化学製品を扱う会社の社長であるにもかかわらず化学知識が貧弱なことになり、ごまかすつもりだったのならすぐばれる嘘をついたことになるので軽率です。


 カルナバ蝋やパーム油は石油系に比べれば高いのですが、そんなに高いものではありません。

 カルナバ蝋はここでは500gで4,510円です。

https://yamakei.b-smile.jp/products/detail.php?product_id=205
 パーム油はこれくらい。500mlで1,452円ですが16㎏(一斗缶?ペール缶?)なら16,308円とかなり割安です。


 これらは末端消費者が購入するときの価格ですから業者間の取引ではもっと安くなるでしょう。


 それほど高額でないカルナバ蝋とパーム油で製品の約80%が構成され、残りの20%くらいの内のかなりの部分は車に塗るときに粘度を低くするための溶剤、さらにそれ以外のわずかな成分の費用が加わって33,000円になるというのですから不思議な話です。
 このお値段に納得して購入する人がいるというのは宗教のようです。


 関西出身の人に聞いた話では、ナントカ寺のナントカ聖人様というありがたいお坊さんが入った風呂の残り湯にご利益があるとされているそうです。それを多額のお布施を納めて払い下げてもらい、万病に効く妙薬として飲むおばあさんがいるということです。信じる者は救われるということでしょう。


 高いワックスを買う人も、坊さんが入った風呂の残り湯(垢やらなにやらが混じった水)を飲む人も、本人が幸せなら良いのかもしれませんが僕は釈然としません。
 信者たちのお布施がお寺の坊さんの高級外車の購入費になったり反社っぽい会社*の肥やしになるのは考えものじゃないでしょうか。
* スパコレが反社っぽいというのは僕の印象であって事実とは異なるかもしれません。社員や関係者に入れ墨を入れている者やチンピラのようなふるまいをする者がいたとしてもそれでその会社が直ちに反社会的組織だということにはなりません。ビッグモーターだって企業として存在しています。

賢い対応

 偽装発覚後、販売元のスパコレは、製品の残りが1/3以上の場合、製品を送れば返金するという対応を取りました。
 こんな反社のシノギのような商売をする会社に自分の住所や口座番号を教えるのは恐ろしいのですが、ほとんど手つかずの商品から1/3を残してワックスを別の容器に移し、1/3残った容器を会社に送り返して全額返金してもらうこともできそうです。
 カルナバ蝋が本当に40%も入っているなら高性能なワックスですから別の容器に移したワックスは自分で使っても良いし、他人に頒布(転売)することもできます。


 実際にこういうことをする人がいるのかもしれません。5gに小分けされたクラシックワックスがヤフオクに出品されていたそうです。

https://minkara.carview.co.jp/userid/1949927/car/3061605/7042520/note.aspx
 こういうものを出品した人が1/3残った容器を返品して返金してもらっていたのであれば賢い対応です。
 ずるいと言えばずるいんですが他人に迷惑はかけていません。小分けの製品を落札した人もハッピーです。たとえ割高だったとしても買った本人が納得すればよいでしょう。損をす るのはスパコレですが自業自得です。

結局どうするの?

 高いワックスを買えない買う気がない貧乏人の悔しまぎれを長々と書きました。
 じゃあお前はどうするのといえば、そこそこの値段のそこそこの製品を選びます。
 生垣や草に引っかけて車のフェンダーやドアは傷だらけですから美観にこだわっても仕方ありません。ボディーが錆びて穴が開かない程度に手入れできればOKです。
 販売元の規模や性格も重要です。自社で製造する能力がない業者が出す製品はたとえ品質が良くても絶対に割高になります。
 ソフト99、イチネンケミカルズ(クリンビュー)、クレ、シュアラスター、日本磨料工業(ピカール)とかの自社で製品を作っている会社ならハズレはそうそうないのではないでしょうか。

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