FRP製品をいろんなやり方で作る① セメダイン1500で製品を作れるか
セメダイン1500はスタイロフォームを侵さない樹脂だという特性を考えて、スタイロフォームの原型から雌型を作るための資材として購入しました。
雌型を作ってみると硬化後の樹脂は積層用樹脂ほどもろくないことが分かりました。積層用の樹脂は繊維が入っていない樹脂単体の状態だとパキッと割れますがセメダイン1500は粘ります。
とはいっても形を維持できないほど柔らかくなるわけではないのでセメダイン1500で製品を作れないか試すことにしました。専用品を使わずに安価な代用品を使うのが貧乏人アマチュアならではです。
いきなりカウルで試すのではなくまず、手軽なホイールパンツで試すことにします。
セメダイン1500は製品にも使える
粘度が高いので浸み込みにくいのですが、硬化時間が長いのマイクログラス1枚と#200のクロスに含浸させることができました。
ヘアドライヤーを使えば仕事が早いのですがエポキシがヘアドライヤーに付いたら怒られるので使いませんでした。
左が積層直後、右はかなり効果が進んで脱皮直後のカニの甲羅くらいに硬くなった段階で縁をトリミングした状態です。カッターでトリミングしたときに縁の所のラッカーが一部剥がれています。
完全に硬化したら脱型です。
テレホンカードはこういう時に役に立ちます。
右の写真のようにめでたく脱型できました。ヘナヘナすることはありません。余分な樹脂を吸い取るとかいうことはしませんでしたが、マイクログラス1枚、#200のクロスが1枚なのでそこそこ軽い製品になりそうです。
セメダイン1500は製品を作るのにも十分使えるということが分かりましたが本物?の積層用樹脂に対して取り扱い性で劣ることは確かです。
完成した樹脂の性能が積層用樹脂を上回るとも考えられないので「ぜひ使ってみてください」とは言えません。
それでも手ごろなお値段であることは魅力的なので、僕としては機体のマイクログラス仕上げや主翼のカンザシ周りとかの強度が必要な部分にはちゃんとした積層用樹脂を使うものの、カウル、ホイールパンツ、フェアリングとか、飛行機の性能に関係ない所には使うことにします。