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自作グロー燃料と市販燃料の比較

 アクセス数を見ると去年書いた自作のグロー燃料の記事が今も読まれています。こういうことに関心を持つ物好き読者もいるようなので自作グロー燃料と市販燃料を比較します。
 僕は自作のグロー燃料について「力は出ないけどベアリングから変な音はしなくなった」というような使用感はあるものの市販燃料と客観的な比較はしていませんでした。そこで同じ日に同じエンジンで実験することにしました。
 使うエンジンはENYA SS 35 Ringです。エンジンの力比べからの流れでベンチで運転します。

自作グロー燃料

 最初に自作グロー燃料での初期値を取っておきます。タンクに不気味な青色をした自作燃料が入っています。自作グロー燃料はストレートのひまし油燃料に市販燃料を混ぜてニトロメタンの比率を調整したもので現在使用中の燃料ではニトロメタンが3.3%です。プロペラはエンジンの力比べで使ったテスト用の先端を切り詰めたプロペラです。

 新しいエンジンをピークギリギリで回したくないのでニードルの開きは燃料タンクが空近くでの最高回転から4コマ戻したポイントです。最高回転は12,500 r.p.m、ベンチを上に向けると12,600r.p.mが出ます。調整を詰めれば12,700 r.p.mが出そうですが無理はしません。

市販燃料への切り替え

 ENYAのSS 25~35の取説を見るとニトロメタンの混合率はHigh powerのときに10~15%になっています。

 40XZの取説では「5~20%含んだ燃料」となっています。時代の流れでしょうか。ニトロメタンの比率が高くなっています。
 僕らがUコンをやっていた頃はニトロメタン15%はハイニトロで、中学生はニトロベンゼンが3%とか入っていたひまし油燃料を使っていたと思います。ところでニトロベンゼンは発がん性物質だったんじゃないですかね。

 手持ちはクロッツのレッドスペシャル20-20ですからENYA指定のニトロ含有量より多くなります。

 燃料を切り替えてから油がなじむまでしばらく運転させた方が良いはずです。本当は数タンク使うべきでしょう。今回は差が分かればよいという考え方ですからさっさと測りました。写真は13,000 r.p.mが出た瞬間の画像ですが平均すれば12,800r.p.mという感じです。オイルになじめばもっと回転が出るかもしれません。
 ニードルは燃料を切り替えたときに1/4(10コマ)開いておきました。そこから絞ったのですが自作3%オイル燃料よりも4コマくらい開いた感じです。

結 論

 ニトロメタンの比率が増えれば回転が上がるという当然の結果が出ました。自作か市販かの差というよりもニトロ3.3%と20%の差です。
 僕のような凡人でも1万回転台で400~500 r.p.mの違いは飛ばしてみたらわかります。
 今ある機体とエンジンで燃料を低ニトロの自作燃料に切り替えると性能が低下することを覚悟しなければなりません。

 出力の低下を避けるには50%ニトロのボート用燃料と自作のストレート燃料を1対2でブレンドして16.7%ニトロの燃料にすれば市販品と同じ性能の燃料を作ることができるかもしれません。「実験してくれ」と言われても申し訳ありませんがその気になりません。そもそも自作燃料を作ろうと思った理由は(性能が落ちてもいいから)安い燃料が欲しいからでした。


 久しぶりに市販燃料で2サイクルエンジンを回しましたが低速運転で止まりにくい印象でした。濃い目の混合気でもかぶりながらも回転が続きます(定量的に表現できません。あくまで感覚です)。
 ストレート燃料と3%ニトロ燃料の差ほどは大きくありませんが(定量的に表現できない)ニトロが3~5%の燃料とニトロが15~20%の燃料にも低速運転の安定性に差があると感じました。
 ニトロメタンが入っていれば混合気が濃くても火が着くからなんでしょう(そうなんですよね?)。だてに「可燃助剤」と呼ばれていたわけではありません。


 ひまし油燃料の欠点をもう一つ。1ℓも回さないうちに新品のマフラーが汚れ始めました。キャブからの吹き返しの燃料がマフラーに付着してバニッシュ化しています。

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