FRP工作、型を使わない工作(シュラウド取付け部)
シュラウド関係の作業です。カウルの本体ができた後にサクサクと作業が進むようにシュラウドの工作を進めます。
シュラウドとカウルの結合ではシュラウドの後側と下側に耳というか縁のようなものを作ってそこでカウルの内側の壁にくっつける算段です。
シュラウドの後ろにFRPの平板をつけます。出来上がった平板にシュラウドをくっつけるのではなく樹脂を含浸させたガラスクロスにシュラウドを乗せれば簡単です。
硬化後は離型用のプラスチックがペリペリとはがれ・・・ませんでした。今回使ったプラスチックシートはエポキシ樹脂との食いつきが良いようです。製品に傷をつけることなくプラスチックをはがすのに苦労しました。
シュラウドの内側に段ボールを何枚か重ねてシュラウドにシリンダーとヘッドがぴったり納まるようにして、エンジンにあてがってトリミングする位置を決めます。シュラウドの後ろの耳になっている部分は下の方が胴体の中に入り、上の方でカウルの内側につながる予定です。
#200のグラスクロス1枚ですからカッターで簡単にカットできます。機体にあてがってみるといい具合です。
次は下側の耳の細工です。
こんな具合に作りました。水平を出すためにアルミ板の上にグラスを置いて樹脂を含浸させます。離型のためにポリエステル(そう書いてあった)の荷造りテープをアルミ板に貼りました。
暖房のヒーターの上に乗せたので2時間くらいでカチカチに硬化しました。
カウル本体に固定するときに困らないようにざっとトリミングしておきます。
シュラウドの工作は目途が付きました。
後側と下側の耳をいっぺんに作れば作れないことはなかったかもしれませんが「エポキシ作業は段階を踏んで一つずつこなしていく方が手間は掛かっても失敗が少ない」というのが長年の経験から得た教訓です。
納期があるわけでない素人細工ですから時間と手間は惜しみません。
シュラウド内の空気の流れ
シュラウドを作るにあたってはアマチュアなりに知恵を絞りました。
シュラウドをエンジンにかぶせて入口から見たらこんな感じです。エンジンの後ろでふたがしてあるように見えるかもしれません。
ふたにはなっていませんがバッフルになっています。一番熱くなるシリンダーの後ろに風を集めようと考えてこうしました。
図示すると下のような具合です。
赤い矢印で示した冷却空気が排気ポートのあたりに回ることを期待したのですが効果はどうなんでしょうか。
脱線、離型用のプラスチック
ところで僕はその辺のプラスチック製品を離型材にしているのですが、プラスチックのなかには離型しにくいものがあります(ちゃんと調べておかないのが悪い)。
今回も後の耳を作るときに何かのパッケージのプラスチック板を使ったので離型に苦労しました。
プラスチックと言ってもスチロールとかABSではエポキシ樹脂が接着したレベルでくっつきます(接着剤ですからね)。基材がポリエチレンやポリプロピレンとかでもコーティングしてあるものはダメなものがあります。
離型材として使うときは素材が塩ビ、ポリエチレン、ポリプロピレンであることを確認した方が良いですね。
離型性が良くても加熱するとたわむ材質のもあります。クリヤファイルやフォルダーにこうした製品がありました。こういうことにも気を付けなければなりません。