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FRP製のエンジンカウルを作る⑨ 雌型作成、カウルでも悪戦苦闘

 雄型の離型処理が終わったので雌型を作ります。
 雄型は水性スプレーで表面処理したのですが、今回使った水性スプレーはアルコールに簡単に溶けるほど溶剤に弱い塗料です。ワックスやPVAを塗ったとしてもポリエステル樹脂に侵されることは確実でしょう。しかも水性スプレーの下はエポキシ樹脂でコートしてあるといってもスタイロフォーム(発泡ポリスチレン)ですから原型そのものがやられる心配があります。
 ということで雌型はセメダイン1500で作ります。積層用のローザの樹脂は高いですからね。

雌型の積層、セメダイン1500は積層作業には微妙

 #200のクロスを適当に切って積層作業を始めました。

 写真は#200のクロスを1層張り込んだ状態です。セメダイン1500は積層用の樹脂ではなくて接着剤ですから粘度が高くてなかなかクロスに浸み込みません。硬化時間が長いので待っていれば浸み込みますが作業効率は悪くなります。
 セメダイン1500は積層用に使えないことはないのですが値段が安いという以外に敢えて使う理由はないな、という感じです。

離型に苦闘

 端切れの#200のクロスペタペタと貼って全体的に2層くらい、部分的に3層くらい張ったところで「もう大丈夫だろう」と考えて雌型をはがしました。

 1個目は成功です。周囲にテレホンカードを差し込んで空気を入れてからプラスチックのヘラでこじったら「パカッ」という感じではがれました。
 離型は成功の部類ですが、部分的に塗料が持って行かれたところがあります。原型に塗ったのが水性塗料だけあって耐久性はないですね。ウレタン塗料で原型を仕上げた時はこういうことは起きませんでした。

 2個目は台から原型がはがれて雌型の中に原型が残りました。「原型を壊さなければ離型できないのか」とホイールパンツの雌型のときのトラウマを思い出しましたが・・・、

 原型を壊すことなく外すことができました。

 雌型を子細にチェックすると原型の塗料がはがれたところがありますが、これては爪でひっかく程度で取り除けました。困ったのは樹脂が回っていないところがあることです。このままでは製品を型から起こすことはできそうもないので雌型の段階で修正しなければなりません。

ヒョウタンから駒

 原型が台から外れるとは思いませんでしたが幸いにも?原型が外れたおかげで新しい工夫ができます。まさにヒョウタンから駒です。 


 原型を元通りに接着して、それに左右の雌型を被せて位置決めのネジ穴を開けます。


 こんな感じに左右の雌型を組み合わせることができるようにしました。

 雌型の内側はこんな具合です。この状態で雌型の内側にクロスを張り込んでも良いのでしょうが僕の技術ではうまくいきそうにありません。
 昔、こういう雌型の内側に短冊状に切ったクロスを苦労して貼って製品を作った経験がありますが厚い所と薄い所ができてずっしり重い製品ができました。
 ということで左右別々に半分ずつ作るのですが、ホイールパンツでは左右の製品を組み立てるときに食い違いができたり隙間ができたりで大変でした。
 今回のように雌型を左右一体にできればぴったりと左右をくっつけることができそうです。 

製品の型起こしはまだ

 まだ雌型のPVA(色付き洗濯糊)を洗い落としていないので写真の雌型は薄い赤になっています。
 製品を雌型から起こすにはPVAを落とし、雌型の修正をしなければなりません。これが結構手間がかかりそうです。

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