ホイールパンツの新規作成⑩ FRP雌型の作成準備
FRP製カウルの記事が続いていますがそれと並行してホイールパンツの工作もやっています。
ホイールパンツの雄型(原型?母型?)の表面にダメージを受けたのですがどうにかなりました。
原型(母型)の仕上げ
原型(母型)の塗料が固まって表面をならしました。320番でデコボコがひどい所をけずり、800番で全体がすりガラス状になるまで研ぎます。
洗車スポンジのかすが大量に付いたブロックのビフォーアフターです。
ダメージが少なかったブロックはこんな具合になりました。
傷は残っているのですが僕としては許容範囲です。
さらに硬化が進んで塗面がカリカリの質感になってから1500番のペーパーで研ぎました。
1500番で研いだ程度でも離型ワックスをすり込めば樹脂が食いつくことはありませんからコンパウンドは掛けません。
そもそも雌型を起こすときはワックスを掛けた上にさらにPVAを塗るのでPVAの塗り肌が雌型に反映されます。ということは雄型を鏡面仕上げレベルまでに仕上げても徒労です(実はめんどくさい)。
出来上がった原型を薄手の両面テープでクリヤファイルの上に貼り付けます。
原型の裏側に隙間なく両面テープを貼ると、もし剥がしたくなった時に苦労しますから細かく切ったテープを原型の外周に貼りました。
はみ出た両面テープを原型の輪郭に沿って鋏で切って台に貼ります。
前にも書きましたがこの状態になってから雄型と呼ぶのでしょうか、それともホイールパンツの形になったものを雄型と呼ぶのでしょうか。
英語のサイトを見るとホイールパンツの形になった状態のものをplugと呼び、male moldとは区別しているような感じです。
離型処理(ボンリース)
離型ワックスは専用品のボンリースです。
型の縁の部分の離型が難しいので原型が台にくっついている所にワックスが行きわたるように塗ります。
写真の左上に「正」の字で何回ワックスを掛けたかをカウントしています。2回塗った段階で結構光沢が出てきましたが塗装のときにできた気泡が潰れた跡がポツポツと残っています。この後のワックスがけとPVAの吹付でもこの跡が消えずに製品に反映される可能性は高いのですが雌型の段階か製品になった段階で修正することにします。
ワックスはいっぺんに厚塗りすると拭き取りが大変で平滑な面にしにくくなります。力を入れて拭いてならそうとするとワックスの層が破壊されそうです。
一回ずつのワックスの量は「表面にワックスが行きわたったな」という程度にして、塗る、ふき取る、乾かす、また塗るという工程を5回繰り返しました。間に乾燥時間を入れなければならないので時間がかかります。
5回塗って、最後に軽い力で時間をかけて拭くとかなり光ってきました。
次の工程はPVA塗布です。PVAを使わないやり方もありますが、出来あがったものの表面のワックスを取り除くのが面倒ですし、確実に離型させるためにPVAを使うことにしています。