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対照実験:マフラープレッシャーの取り方と燃料への廃油の混入

 バブレスタンクの実験が不成立になって、脱線のマフラープレッシャーニップルの仕様の違いによる燃料への排油の混入状況を対照実験で調べることにしました。
 ニップルの入口をマフラー内壁に突き出して廃油の流入を局限するという考えは昔のラジコン技術に載っていたので常識になっているのかもしれません。
 OS 46SFでニップルの入口がマフラー内壁とツライチ(面一)だったのがOS 55AXでは突き出しています。調べてみれば32SXのマフラープレッシャーニップルも突き出していました。
 僕の46SFはもらいものですからマフラープレッシャーニップルが交換されていた可能性があります。46SFも実は元々のマフラープレッシャーニップルは突き出していたのかもしれません。
 製品もそうなっているし、普通に考えてもニップルの入口を突き出すことに効果はありそうですが自分で納得したい気持ちがあります。


 実験結果をそろえるために初期条件を同じにします。アルコールで外殻とバルーンの間の排油を洗い流しました。

ツライチ仕様

 動画のキャプチャーです。高速運転での排気と廃油の流れを撮りました。黒い廃油が流れ込んでいくのが分かります。

 低速ではマフラー内の圧力が低くなってタンクからマフラーに排気が逆流するのですが、廃油が溜まっているので廃油も逆流します。クランクタンクの場合で背面飛行のときなどで排気プレッシャーを導くチューブが燃料につかっていれば燃料が逆流するでしょう。
 当然、運転を続けるにつれて廃油がかなり溜まります。動画で確認すると廃油の量が多くなるとタンクからマフラーまでの経路のほとんどが廃油で埋まり、スロットルを開けても排気プレッシャーチューブに溜まった廃油をタンクに押し返せない、タンクの圧力が上がらない、燃料供給が苦しくなる、という感じで運転が不調になっているようです。
 プレッシャーニップルをツライチ(面一)にするとタンクに入る廃油の量が多いこと、それによりバブレスタンクの機能に大きな影響を与えることが分かりました。


 タンクの外殻とバルーンの間に溜まった廃油を燃料で洗ってリセットして突き出し仕様の実験に備えます。

突き出し仕様

 運転中の動画のキャプチャーですが、排気と廃油の流れはツライチ仕様と明らかに違います。廃油がそのまま入っているのではなくミストに由来する廃油がわずかに排気に混じって流れているようです。

 150ccくらい運転した後でもタンク側の出口がふさがるほど溜まっていません。
 これなら実用上問題ありません。次回の給油のときに廃油はマフラーに戻るでしょう。

結 論

 実験なんかしなくても結果の想像はつくだろうと言われればその通りですが、排気プレッシャーの入口を突き出すことにこれほどの効果があるとは思いませんでした。ラジコン技術の記事を読んだときは「やらないよりはやった方がいいけど気休め程度だろう」と思ったのですがとんでもないことでした。
 クランクタンクで排気プレッシャーを取るときも、ニップルの入口がマフラー内面に突き出している方が燃料の汚染を防ぐ意味でいいんでしょう(今のエンジンならデフォルトでそうなっているかな)。
 こういう実験は誰かがすでにやっているのでしょうがウェブで見つからないので公表しました。

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