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OS FS 52S サーパスをいじる②

 OS FS 52Sにニップルを増設しましたがそれだけで済ましたくなくなりました。

OSにもクランクケース換気システムを付けよう

 ENYA 41-4Cには「クランクケース換気システム」を搭載しています。これは新鮮な混合気をクランクケースの中に導入して4サイクルエンジンのクランクケース内の過酷な環境を改善することを狙ったものです。
 詳しくは「ENYA 41-4C 運用記 クランクケース換気システム」シリーズをご覧ください。

 ENYA 41-4C運用記では長々とシリーズ化しましたが、キモは吸気管とクランクケースをつなぐバイパスを設けることです。写真は吸気管にはんだ付けした真ちゅうパイプにクランシャフトハウジングのブリーザーニップルから持って来たシリコンチューブをつなごうとしているところです。
 お断りしますが、この仕組みはエンジンをさびにくくするための工夫であって出力が増大するとか低速運転が安定するとかの効果はありません(あったように感じても気のせいでしょう)。防錆効果も感覚的にはあったとは感じますが計数的に表現することはできません
 こういうことをやる者はあまりないだろうということでブログにしているだけです。

吸気管の加工

 吸気管にパイプを付ければ換気システムができるのですが問題があります。ENYAの吸気管(英語の取説ではInlet manifold*)は鋼鉄にメッキなのでメッキをはがせばはんだが効きましたがOSの吸気管(取説の表記はインテーク・マニホールド*)はアルミの鋳物です。
* マニホールド/manifold、徳大寺有恒風に書けば「マニフォールド」は、「枝分かれした」管、つまり「多岐管」ですから単気筒エンジンの吸気系や排気系にマニホールドがあってはおかしいんじゃないですかね。


 OS用にははんだ付け以外の方法を考えなければなりません。

 吸気管は肉薄なので穴をあけてパイプを差し込むというようなことはできなさそうです。
 吸気管に3mmのアルミパイプを取り付けて耐熱エポキシJBウェルドで固めることにしました。うまくいかなかったらパイプに蓋をするか、パイプをむしり取ってJBウェルドで埋めてしまいます。失敗したときのことを考えておくのが臆病者というか貧乏人です。

 アルミパイプを吸気管に這わせてJBウェルドで固定する算段です。接着面積を稼ぐため、吸気管のアルミパイプを付けるところを平らにし、アルミパイプ側も吸気管に密着するように平らな部分を作ります。

 1.5mmの孔を開け、ドリルの刃を回しながらこじって穴を楕円形にします。電動工具でこういう細かい作業をする自信はないのでピンバイスを使います。


 JBウェルドをわずかに付けてくっつけ、グルーガンで仮止めして車の中で硬化させます。こんな量のJBウェルドを正確に1対1で混合することは無理ですから多めに混合しておいて余った分は次の工程で使えるように冷凍庫に入れておきます。

 晴天ですから2時間もかからず取り扱い可能になります。グルーガンの接着剤をはぎとって補強します。ちゃんと空気が通ることを確認します。

 冷凍庫で保管中のJBウェルドを取り出して周囲を補強します。ちょっとカッコ悪いのですがさらにステンレスの針金で固定します。


 これでうまくいくのかは実際に運転しなければわかりません。いずれこのエンジンを乗せる機体を作るのですが飛ばす前に「クランクケース換気システム」の機能をチェックしたい気持ちもあります。


 なんのチェックをするのかと言えば、クランクケースの気密が保たれているかどうかのチェックです。低速運転では吸気管内に強い負圧が掛かりますからクランクケースの圧力が下がります。クランクケースの気密が保たれていないとエンジンが空気を吸ってしまって(スロットルバルブの下流側で空気を吸ってしまう状態になる)エンジンの回転が下がらない、低速での混合気が薄くなるとかの不都合が起きます。ENYA 41-4Cではこれへの対処に手間が取れました。
 これについても「ENYA 41-4C 運用記 クランクケース換気システム」シリーズに書いてあります。


 このエンジンの仕様として、キャブレターにアイドルストップスクリューがないのでテストベンチでの運転は面倒ですが、OS46~55用のテストベンチに載せることができるのでいずれ試運転したいと思います。

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