アルミパイプの氷曲げ、新たな挑戦-1
前回作
前の記事に書いたとおり、マフラーのテールエンドにするアルミパイプを曲げるため、パイプに水を入れて凍らせて曲げる方法(氷曲げ)を試しました。
1作目の写真を再掲します。初挑戦ではパイプを中空のまま曲げたよりはましでしたが曲げの内側が潰れました。
上下の2本は氷曲げをせず、ただ型に押し当てて曲げたもの、真ん中が氷曲げで曲げたものです。潰れた部分以外を使ったため、出口は楕円形にすることができましたが中途半端な形になりました。
改善策、型の改良
今回、パイプを曲げるための型(「コマ」と呼ぶのかな?正確にはどう呼ぶのでしょうか)をバージョンアップして再度挑戦することにしました。
前作は型の断面が四角形なのでアルミが「逃げた」のだろうと考えました。
そこで、断面を丸くすることにしました。彫刻刀で丸く削るというような高度なことはせず、外径8mmのシリコンチューブで形を写すことにしました。形を写す時にシリコンチューブが潰れては困りますからシリコンチューブの中に燃料用のシリコンチューブとアルミの針金をはめます。
型(コマ?)の構成部品です。材料は4mmのMDF板、芯になる部品は2枚貼り合わせて8mm厚にします。
芯の両側にMDF板を貼ってからプーリーを半分にしたような形にします。曲げたいパイプは8mmなので8mmパイプをガイドに芯?の両側のMDF板を削ります。4mmのMDF板なら切り出しでザクッ、ザクッという感じで削ることができます。カッターでは苦しいでしょうね。
大体形ができました。次はエポキシで丸い断面を写します。
エポキシ樹脂を主剤2.6g、硬化剤1.4gで混合しマイクロバルーンとバルサ粉を混ぜて粘度を上げます。エポキシ接着剤と積層用エポキシ樹脂の値段を比較すると積層用エポキシ樹脂の方が経済的です。
健康で長生きするためエポキシ作業のときはラテックスの手袋を着けます。
前にも書きましたが粘度の低い樹脂にマイクロバルーンを加えただけだと粘度は上がっても水アメ状になって流れます。バルサ粉を混ぜると練り歯磨き状になって形を保ちます。
ご覧のように樹脂は流れて行きません。
完成品に「ス」ができないようにもれなく樹脂を盛ります。写真の女の子は前田敦子です。
シリコンチューブの型をはめて輪ゴムで止めます。樹脂がニュルニュル隙間から出てきます。はみ出た樹脂はすくい取って容器に戻します。
接着剤と違って樹脂を冷凍庫で保管するわけにはいきませんから*樹脂が余った時のことを考えて樹脂を使えるネタを探しておくべきです。
* 樹脂の入ったフィルムケースを冷凍庫にしまっておいて怒られました。
サブマフラー押えの補修に使い、
スケール機のキャノピーを作るつもりで石膏の型を作っておいたのでその補強にも使いました。石膏にエポキシを浸み込ませて強化する算段です。
それでも樹脂が結構余りました。ボール紙にのせて硬化具合を見るためのテストピースにします。水アメ状ではなく練り歯磨き状になっています。こういう現象のことを揺変性というんでしょうか。
樹脂にバルサ粉だけを混ぜると色が濃くなりますが、白いマイクロバルーンとバルサ粉の配合を上手くすればご覧のとおりバルサ色になります。こういう樹脂をクリヤ仕上げのバルサの機体の補強や補修に使うと違和感が少なくなります。
あんまりニーズがないノウハウですね。
樹脂が固まれば氷曲げに再挑戦ということになります。
脱線、排気系の試作品
2年前にガソリンエンジンを買ってから消音問題が重要課題でしたから排気系でいろいろやってきました。
排気系の口径を絞ると絶大な消音効果が得られるのでレデューサーをたくさん試作しました。写真はその一部です。飛ばしに行くたびに排気管の出口が違う仕様になっています。
サブマフラー本体はNGH GT9-Pro用に2個、RCGF 10cc RE用に6個以上(覚えていないほど多い)作りました。