小型ガソリンエンジン用サブマフラー 懲りずに新作-3、弥縫策の成功
前部取付けステーの工作-続き
前部取付けステーの受け側にナットを仕込み、押さえ側からネジを通して固定する仕組みができました。ナットがFRP板の裏側に固定されてるのが分かります。FRP板とMDF板の間に十分エポキシが回っているので安心です。次はサブマフラーと接触する部分の工作です。
サブマフラーを固定するときは、振動の吸収とサブマフラーの保護のためにシリコンチューブをかませる仕組みにします。前部ステーの段差になった部分にシリコンチューブが来るようにします。シリコンチューブがマフラーの入口の首に合うような形になるようにアルミの針金をチューブに通して形を作ります。
本当はOリングのようなもので挟みたいところですが有り合わせの資材で済ませました。
サブマフラーにシリコンチューブのリングを被せた状態でエポキシを盛ったサブマフラー受けにセットします。エポキシが固まってからシリコンチューブを外せばチューブがステー側に密着するようになるはずです。
サブマフラー押さえにも同様の工作をしますが、受けと押さえを同時に処理できないので行程を分けなければなりません。
後部取付けステーの工作
後部取付けステーの基部にコの字型に曲げたピアノ線を固定します。アルミ板にねじ止めした方が確実でしょうが、僕の技術ではねじ止めのための輪を正確に加工することはできませんからエポキシ接着剤を使います。
ピアノ線を直接胴体に固定する方が取付けステーを介して胴体に固定するより楽で確実ですが、今回のサブマフラーが気に入らなくて第7作を作るときのことも考えて既存の胴体側のステー取付けブラケット(?)を流用できる構造にします。
サブマフラーの仮止め
サブマフラーの首を固定する受けのエポキシ処理と後部取付けステー基部へのピアノ線の仮止めが終わった状態で「効果促進加熱箱」に入れてエポキシの硬化を待ちます。
時間つぶしの作業
エポキシが硬化するのを待つ間に4作目、5作目のサブマフラー用の5mmレデューサーを作ります。
外径8mm、内径6mmのパイプの中に外径6mm、内径5mmのアルミパイプを差し込んで5mmにします。バイク用品のマフラー消音用の「バッフル」に似せて小穴をたくさん開けてみました。こういう小穴を開けて効果があるかどうかは僕にはわかりませんが(対照実験をしたことがない)、口径を絞れば消音効果は確実に上がります。
尾管出口の面積は6mm口径のときの56.5平方mmから39.25平方mmに減り、尾管1本に換算すれば約7mm、少し前の40~46級グローエンジンのマフラーと同じくらいになります。
型移し失敗、再挑戦
「効果促進過熱箱」を開いてチェックするとサブマフラーがずっこけていて型写しが失敗していました。硬めの寒天くらいに硬化したエポキシを削り取って作り直しました。これが硬化すまでの時間がもったいないので時間つぶしに作った5mmレデューサーの実験をすることにしました。
弥縫策成功、作成意欲減退
日が短いので大急ぎで準備して飛行場に出発しました。5mmレデューサーは4作目の缶マフラー、小型サブマラーの先に取り付けました。
排気口が非常に小さくなっています。
始動直後の回転数は9,200rpm、しばらくすると9,000~8,900rpmに落ち着きます。回転数はこれまで試した様々な仕様とあまり変わりません。
音は劇的に静かになりました。ビビリ音というか変な音もしなくなってグローの2サイクルの音です。うれしくなって日が暮れかかるまで2回飛ばしました。飛ばしてみても力がなくなった感じはしません。
弥縫策のつもりだったのですが、もうこれでいいんじゃない?という感じです。思わず顔がほころびます。6作目のカー用マフラー流用連装タイプを作り始める前にこの結果が出ていたら6作目を作る気にはならなかったと思います。制作意欲が一気に減退しました。
そうはいっても乗りかかった船ですから減退した制作意欲を再度奮い起こして「マフラーを肉厚にしたときの消音効果」を試すために工作を続けます。
前部取付けステー、マフラー受けの工作
帰宅後、「硬化促進加熱箱」を開くとエポキシが固まっていて前部取付けステーにシリコンチューブの跡がきちんとついていました。
サブマフラーの首の部分にうまく隙間ができてフローティング状態で固定できそうです。
取付けステーの基部になるアルミ板を胴体にねじ止めして調子を見て後部のピアノ線を後部のアルミ板に固定すればほぼ完成になります。
今後数日間は無人航空機登録用の機体の写真を撮るとかの作業が続くのでサブマフラーの記事の続報が滞るかもしれません。