RCGF Stinger 10cc REの消音、静かになった、もっと静かにしよう
1月30日、工作の合間を縫ってRCGF 10cc REのサブマフラーの細工の効果を試しました。
この日はうるさいまま飛ばしたらまずいので地上運転だけすることにして主翼を持って行きませんでした。
確かに静かになったけど・・・
運転してみると破裂音の成分が少なくなってこもった音になりました。うれしいことに回転数はほとんど下がりません。
音はわからないのですが写真をアップしました。最高回転はJXF13×6を9,00r.p.mで回していて、一番調子が良いときと同じ数字が出ました。
運転の様子を見ていたメンバーからも「ガソリンエンジンとは思えない」とのお褒めの言葉とともに「飛ばして見なければわからない」というもっともな意見もいただきました。
ということで31日、飛ばして試しみました。
空中でも音質が変わって静かになったのは確かですがグローの110クラスの4サイクルエンジンや65クラスの2サイクルエンジンよりうるさい状況は変わりません。
特にスロットルを75%以上開くと何かの臨界点を超えたようにこもった感じから排気音が急に大きくなります。離陸のときと垂直上昇のときは「うるさいな」という感じです。
目指していたヘリのエンジン音ともかけ離れています。
もっと静かにしたくなりました。
なぜ静かになった?
アマチュアなので静かになった理由も、また、静かになっても回転数が落ちなかった理由も科学的に説明できませんが素人なりに考えました。
写真で外から見てもわかりません。ネコではなおさらです。ということで図を使って説明します。
これは排気系の取付けステーの位置決めのために作図したものに手を加えたものです。出来上がりはショボいのですが設計図の段階ではそれらしく見えます。
いじったのは図の右側の小さいマフラー(第2マフラー)で、上が改修前、下が改修後です。
改修前の状態では出口からのぞけば左の大きいマフラー(第1マフラー)の入口が見えます。排気の流路は左の第1マフラーの出口で内径13mmから9mmに絞られ、第2マフラーの出口でさらに5mmに絞られますが排気の流れは筒抜けで流れる方向は一方向で遮るものはありません。音の面から考えれば消音効果は第1、第2マフラーの貫通多孔管での音波の干渉のみに頼っていることになります。第1マフラーに入った排気の破裂音の一部は第2マフラーの出口まで直接届きます。
改修後では筒抜けではなくなって、第2マフラーの中で排気が貫通管からいったん出てから再び貫通管に入るようになったのですが排気がせき止められて逆流しているわけではありません。音の面から考えれば第2マフラー内での音波の拡散などによっても消音効果が出ているのかもしれません。また、排気の破裂音は直接出口に届かなくなっています。
出力が低下しなかった理由は、第2マフラーの内径9mmの貫通管の流路面積が約63.6mm2であるのに対して貫通管のくびれの前の排気が出る穴もくびれの後ろの排気が入る穴も、総面積が141.3mm2であって排気抵抗はないかごくわずかだったからではないかと思います。そもそも排気系の出口で内径5mm、断面積約19.6mm2に絞られますからその手前がどうなっていてもさほど影響はないうことかもしれません
静かになった理由は第1マフラーから出る破裂音が第2マフラーの中で拡散して出口に直接到達しなくなったからじゃないかと思います。
この改修で分かったのは貫通管の途中にくびれを入れると静かになるが出力は低下しない(又は小さい)ということです。
では前の方の第1マフラーの中で貫通管にくびれを作ってもいいのではないかという気がしてきました。
材料はたくさんあるのでまた試作するかもしれません。アルミ缶は廃物利用、アルミパイプはホームセンターで数百円で入手できます。銅管エルボは200円以下である上に再利用できます。
排気系を構成する部品の中で一番高額なのが消耗品であるシリコンパイプであることがどうにも残念です。