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こてる32 新仕様での飛行、差し込み式ピアノ線後傾脚の具合は?

 こてる32ですが、カウルにはENYA SS35用であることが分かるようにENYAのステッカーを貼りました。カウルの左側はあまりツヤが出ていなかったのでボロ隠しの意味もあります。

 11月14日、Yahooの天気予報で風速2mだったので出かけたのですが飛行場に着いたら木の枝が揺れるほどの風が吹いていました。風速4mくらいはありそうですから僕の基準では強風です。
 まあ、飛行の主目的は癖を取るとかではなく、脚の具合の確認ですから飛ばすことにしました。

 全体像はこんな感じです。危ないのでパイロットの「こてる」さんは乗っていません。
 脚が後に傾いているので「着陸に失敗して脚が曲がった」ように見えなくもありません。
 胴体に脚取付け部のカバーが付いていないのでマフラーの後ろが「何かが足りないな」という感じですが「ピアノ線差し込み式後傾脚」の実用性が確認されればカバーを新しく作って取り付けることにします。

なぜ後傾脚?

 そもそもなぜ脚を後ろに傾けようとしたかと言えば、実機にそういう形のものがあったからです。決して特定のF3A機をまねしたとかではありません。


 これはアメリカのホームビルト機のRV-4のキットを組み立てている人のブログから拾った画像です。脚である鋼管(ムクの棒かも)をエンジンマウントのフレームに差し込んであります。離着陸するときの動画を見てもクッションが効いていて具合が良さそうでした。合理的な構造なのでこの真似をしようとしたのが出発点でした。


 自分のブログを読み返すとこの辺の経緯はちょうど1年前のこてる32の製作記事シリーズの最初の方にも書いてありました。

 1年越しの構想がやっと実現するわけです。

差し込み式ピアノ線後傾脚の具合は

 差し込み式ピアノ線後傾脚で一番心配したのは脚の固定用のネジが滑ってホイールのアラインメントが狂ったり脚が胴体の中に引っ込んだりすることでした。
 最悪の事態は着地の瞬間に脚のピアノ線が回転してタイヤがあさっての方向に向くことです。

取付け部の強度は大丈夫そう

 実際に飛ばすと、普通に離着陸する分には脚が回るとか引っ込むとかいうことは起きませんでした。
 合計6回離着陸した後のピアノ線を固定している部分の状態をチェックしました。

 脚固定用のホイールリテーナーにも異常はありませんでした。荷重はホイールリテーナー以外の部位で受けもって、ホイールリテーナーは脚の抜け止めと回り止めの役目を果たすだけにしようと考えたのですがうまくいったようです(自画自賛)。
 脚の固定はトルクを掛けるために普通の六角穴付きボルトにしたのですがホロースクリューでも大丈夫そうです。


 いずれハードランディングをすることになるでしょうからその時にどこから壊れるかとかの検証ができるでしょう。望ましい壊れ方?は、ピアノ線だけが曲がって機体は無事という状態です。

クッションは効く、カッコいい

 普通のピアノ線の脚だと地上滑走のときに脚が前後にガタガタ揺れてチープな感じがするのですが、後に傾けたことにより、前後にガタガタではなく上下にクッションが効いている感じになって良い具合です(個人の感想)。

ピアノ線差し込み式後傾脚の評価

 ピアノ線差し込み式後傾脚は現段階では「やって良かった」仕様変更だと言えます。強度的には普通の仕様より優れるくらいじゃなかろうかという感じです。


 普通のピアノ線脚よりもピアノ線が短くて済み、脚取付け部を防火壁の構造と兼用できるので軽量に仕上げる可能性があるんじゃないでしょうか。
 僕が苦手なピアノ線の曲げ加工が左右で1回ずつで済むというのも大きなアドバンテージです。
 脚を差し込む穴の仕掛けを作る工作が面倒なのですが、工夫次第でどうにかなりそうです。


 実用に耐えることが確認できたのでホイールパンツも付けることにします。脚柱のフェアリングも付ければ実機ぽくなるんじゃないでしょうか。

エンジン換装の効果は?

 ENYA SS35の具合を確認するのも今回の飛行の目的でした。
 エンジンの調整が上手くいったかは垂直上昇の途中でスロットルを操作して試しました。垂直上昇の途中でスロットルを絞る、速度が落ちる、また吹かすとすぐに吹き上がって加速するという感じです。燃料供給が苦しくなる機首上げ(垂直上昇)の姿勢でもエンストしないように調整したかいがありました


 一方、機首上げ姿勢を基準に調整したので水平飛行ではフルスロットルからアイドリングまで混合気が濃い目になります
 水平飛行で中スローからフルスロットルにして引き起こすときは、OS 32SX搭載のときは吹き上がりが鈍くて機首が上を向いてしばらくしてから最高回転になる感じでしたが、ENYA SS35では普通に飛ばしていれば素早く吹き上がります(何をもって「普通」というのか?)。
 ただし、中スロー以下で長く水平飛行を続ければENYA SS35でも吹き上がりが悪くなります。
 この機体ではエンジン取付位置の関係でタンクの位置がキャブレターより結構高くなっているのでこういう現象が顕著になるのかもしれません。今さらタンクの位置を下げることはできないので設計の段階で考えておくべきでした。


 垂直上昇のときはいったんスロットルを絞ってまたスロットルを開けるような操作はしないと割り切れば水平飛行での中速・低速の混合気をもっと薄くして適正に近づけることができたのではないかと思います。でも、それじゃエンストが怖くて思い切った飛ばし方ができないんですよね。


 ここで一言、宙返りのときは機首が上に向いていても機体の下側(宙返りの円の中心)にGが掛かっているので垂直上昇のときのように機体の後ろ側にGが掛かっているのとは話が違います。宙返りでは燃料の液面の変化の影響はわずかでしょう。


 エンジンについては不具合もありました。

 ENYAのニードルバルブを改造して作ったリモートニードルバルブから燃料が漏れています。2回飛ばしたらこうなりました。
 ニードルバルブからの燃料漏れはENYAの仕様?なのでその都度拭き取れば良いのですが対策を講じたくなります。

重心位置が下がった影響は?

 軽いエンジンに換装したので機首が30g軽くなりました。脚が機首寄りになったので重心位置のずれはある程度相殺できているのではないかと期待しました。

 燃料が空の状態で重心位置は37%くらいです。OS 32SX搭載のときの35%より後退しています。


 僕の経験では重心位置が下がると飛行速度が下がっても機首が下がらないというように着陸操作に違和感が出るのですが、強風(僕の基準です)だったのでいずれにせよ着陸のときに機体が暴れたため重心位置の変化の影響は分かりませんでした。
 重心位置が後ろだと背面飛行でのダウンが少しで済むのでかえって飛ばしやすいくらいでした。

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