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小型ガソリンエンジンRCGF 10cc 奮闘記⑦ 調整編-3

   調整が楽なRCGF 10ccですが、ガソリンエンジン初心者にとって注意すべきことがありました。
マフラーは緩むもの
 ガソリンエンジンの取り扱いではマフラーの取付けネジが緩むからたびたび増し締めしろと言われています。刈払機のマフラーが外れた話など聞いたことがないのでそれほど緩むことはないだろうと思っていたら飛行中にマフラーが外れました。先人の話は素直に聞くものです。
 エンジンを降ろしてチェックするとマフラーのガスケットが破れていました。こういうところのガスケットをクラフト紙で作るわけにはいかず、中国に予備部品を注文すれば時間がかかるし送料も発生します。

ということでオートバイ用品店で手ごろな厚さで一番小さい「耐熱」ガスケットのシートを買ってガスケットを作りました。はがき2枚分くらいの大きさですが僕の残りの人生で使い切ることはないでしょう。

 飛行中にマフラーが外れたときに2本のネジの内1本がどこかに行ってしまいましたから、ねじが緩んでも外れることがないようにノルトロックワッシャを噛ませました。時々ねじを増し締めしていますが、30度くらい締め込むことができるほどガスケットがヘタってもネジは緩んでいません(めちゃくちゃにトルクを掛けなくても緩まない)。ノルトロックワッシャはワッシャのギザギザが座面に食い込むことで緩み止め効果を出しているので平ワッシャを噛ませてはいけないそうです。

 後で調べると、アメリカのモデラ―が100ccのガソリンエンジンのマフラーを付ける時に「劣化しやすい」ガスケットをかませずRTVシリコンの液体ガスケットでシールしている動画をYoutubeにアップしていました。液体ガスケットは有名なパーマテックスではありませんがそれの同等品のようでした。これならヘタりようがありません。いままで画面のスクリーンショットを貼り付けることしかしてこなかったのですが、最近ムラゴンブログでのリンクの方を貼り方を覚えたのでリンクも貼っておきます。Installing a muffler to a RC Plane - YouTube
 この人だけでなくガソリンエンジンのマフラーのシールにRTVシリコンの液体ガスケットを使っている動画がほかにも見つかりました。実は僕が知らないだけで日本でもやっている人は多いのではないでしょうか。グローエンジンと同じやり方で良かったのかと感心しました。
 マフラーの取付けについては、エンジン側とマフラー側の両方にRTVシリコンを塗ってガスケットを挟んで取り付ける、という方法も紹介されています。長い動画ですがリンクを貼っておきます。RCTEK Episode #9 Muffler installation - YouTube
 パーマテックスとJBウェルドのRTVシリコンのガスケット用の耐熱シール材を使った経験から、防水用などの白または透明のシリコンシール材に比べてはがすのが楽でした(気密性が悪いわけではない)。色がついているのでついている所といないところの区別がつきやすいのもいいですね。かなり高価ですが使ってみる価値はあります。

 マフラー取付けねじについては中強度のねじロック剤(blue locktiteと言っていた)を使う人、RTVシリコンを使う人などがいました。増し締めするならねじロック剤やシリコンは意味ないんじゃないのという疑問があります。
 僕としてはファイバー(?)のガスケットを使わずRTVシリコンの液体ガスケットを使い、ねじの緩み止めにはノルトロックワッシャとロック剤を併用するのが後のメンテナンスが要らないので良いのかなと思っています。


 脱線ですが、ガソリンエンジンをやっている人が周りにあまりいないのでネットの情報が頼りでした。ガソリンエンジンの取り扱いに限らず模型関係のハウツーものの情報は動画を含め英語が多いですね。外人の変な兄ちゃんやおっさんがしゃべっているだけの動画は聞き取れなくて困りますが、やり方を実物で見せてくれる動画は参考になります。


キャブレターには冷たい空気を流す
 飛ばしているうちに着陸後の回転数が離陸前より数百回転落ちていることが多いことに気が付きました。いわゆる「熱ダレか」かとも思いましたが第3旋回から着陸するまでの間にエンジンは冷えるはずだから熱ダレは理屈に合いません(僕なりの判断)。運転温度を下げるために高速ニードルを開いても大した変わりはありません。

 あるとき機首ハッチを外して運転するといつもより最高回転が落ちていることに気が付きました(写真はイメージ映像です。工具箱の上に外した機首ハッチが見えます)。さては、と思ってエンジンの後ろに手をかざすと防火壁沿いに熱い空気が結構な勢いで上の方に流れて来るのに気が付きました。シリンダーを冷やして熱くなった空気をキャブレターが吸っていたわけです。熱い空気は密度が低いから力が出ないのは当たり前です。
 シリンダーを冷やして熱くなった空気の一部は防火壁に当たります。機首ハッチが閉じているときはそれにせき止められて主に下の方だけに流れるのですが、機首ハッチが開くと上、つまりキャブレターの方にも流れやすくなったのだと判断しました。そこで、プロペラ後流が防火壁からキャブレターの方に流れるように手をかざすと思ったとおり回転が上がりました。なるほど、機首の上側から新鮮な空気をたくさん流して熱い空気がキャブレターの方に上がって来れないように、というより熱い空気を下に押し流すくらいにすればいいんだと判断しました。

 キャブレターに冷たい空気を流すべきだという話は聞いていたのでキャブレターが吸う空気はこんなもんだろうという感じで機首ハッチに空気取り入れ口を付けたのですがその程度では足りなかったようです。その後、胴体側もえぐって機首上面の空気取り入れ口の面積を2倍半に増やしました。僕の判断が当たったからか、またエンジンがなじんできたからかはわかりませんが、着陸後に回転が落ちる現象は緩和されました。


 RCGF 10ccは取り扱いが楽なので「調整編」はこれで最終回です。ガソリンエンジンと言えばチェンソーと刈払機のエンジンしかいじったことのない者の試行錯誤(愚行)の紹介でした。

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