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自作ホイールパンツを作り直す 石膏雌型の作成へ

石膏作業についての情報収集

 話のネタとしてこれから僕がやる方法を紹介しますが石膏作業の賢いやり方はネットなどの情報を参考にすべきです。YouTubeにはためになる動画が沢山アップされています。


 僕は石膏型を何回か作ってきましたが、新しい情報はないかなと考えて調べなおしました。
 同じ石膏を扱う人たちでも歯科技工士さん、石膏型からファインセラミック製品を作る人、フィギュア製作の人、ドール作家の人、彫刻家の人で言うことがバラバラなので最大公約数的で自分が持つ技術と技量にあった手法をまねすることにします。


 石膏型の作り方にはいろいろあります。

 これは「みんカラ」のブログに載っていた手法です。粘土の雄型にシャバシャバの石膏を手で振りかけて石膏の層を作っていく方法です。こういう高度なテクニックを真似すると絶対に失敗する自信がありますからマネしません。

 この写真は石膏を型に流し込んでいるところです。幅広いDIYの技術を持っている方のブログの画像です。

 今回も経験がある流し込み式?で作ります。簡単だし雌型の強度も確保できます。


 使う資材を紹介します。

石膏

 今回使う石膏です。石膏にはいろいろ種類がありますが素人細工ですからホームセンターにあったものを使います。これは僕としては初めて使う製品です。「工作用」と銘打った製品なのでアマチュア向けなんでしょう。性能が低くても使いやすければよいのですが。
 ダサい素朴なパッケージデザインがいい味を出しています。エプロンをしたお姉さん(おばさん?)が作った作品がオバQに似ています。オバQじゃなければサントリーのペンギンです。著作権的に大丈夫でしょうか。

 石膏は製品によって水との混合率が違いますが、この製品は石膏1㎏に対して水1ℓになっています。

離型剤

 離型剤としてワックス、カリ石けん、PVAを使います。

ワックス

 写真はクリッパー商会(まだあるのかな)の離型ワックスです。40年前に買ったものが硬くなってしまったので20年前に2本めを買ったのですがまだ半分も使っていません。
 このワックスは水はじきが弱いので上にPVAを塗ることができます。
 離型専用のボンリースという製品もありますし、リンレイの床用のブルーワックスも離型剤として使われているようですが僕は使ったことがありません。
 上に石けん液やPVAを塗らないのであれば車用のワックスでもいいかもしれませんが撥水性を狙ったワックスではおそらくPVAは乗らないでしょう。カルナバロウ入りの油性の靴墨(キーウィ)を試したことがありますがPVAをねばねばの粘液状にまで粘度を上げてもほとんど乗らずにはじきました。石膏型を作るときも石けん液を塗りますから水はじきが強すぎては困ります。
 カリ石けんの離型剤を使えばワックスを塗らなくてもいいんじゃないのという気もしますが雄型と雌型が食いつく可能性を減らし型を健在させたいのでワックスも塗ることにします。


カリ石けん

 石膏型の離型剤にはカリ石鹸を使うのがセオリーのようです。僕は油脂(脂肪酸)を水酸化ナトリウム(苛性ソーダ)や水酸化カリウム(苛性カリ)とかの塩基で「けん化」したものなら効果は同じだろうと考えて普通の石けん(多分ナトリウム石けん)を水に溶いたものを使ってきましたし、実際、離型に困ったことはありませんでした。
 ところがプロの製作者のブログを読むとナトリウム石けんとカリ石鹸では性能が違うそうです。ということで試すことにしました。
 離型剤として販売されているカリ石けんは100gで数百円ですからそれほど高いものではありませんが100gであっても一生のうちに使い切る見込みはありません。
 カリ石けんは離型剤用の製品でなくともカリ石鹸を成分にしたハンドソープで代用できるというプロの製作者の話を信用してカリ石けんベースのハンドソープを買うことにしました。
 お金を掛けないで済ますため、アマチュアとしての矜持を保つためなるべく専門用品を使わず家庭用品を流用するという僕の一貫した方針にも合致しています。

 ウエルシアにこんなハンドソープがありました。350mlでお値段は税込み428円です。

 裏を見ると成分に「ラウリン酸K」、「ミリスチン酸K」、「パルミチン酸K」とか書いてあります。これらはパーム油に含まれる脂肪酸を水酸化カリウムでけん化したものですからカリ石けんそのものです。ミヨシ石鹸は「無添加」をうたっているので成分は水と石けん成分だけでしょう。
 最初から液状で泡になって出てきますから固形の石けんを溶かすという手間が要りません。型に塗るのに便利です。離型材としてだけではなく普通にハンドソープとしても使えます。

PVA

 PVAは石膏細工には使いませんが、シリコンで雌型を作るときと雌型から製品を作るときに使う予定です。
 PVAは水やアルコールには溶けますが石油系の溶剤やFRP樹脂に使われるポリエステル樹脂に耐えます。


 左はパイロン機を作っていたケイファクトリー(まだあるのかな)のポバール、真ん中はPVA系の洗濯糊、右は洗濯糊利用の自作の離型剤です。
 自作の離型剤はポバールが無くなりそうなのでPVA系の洗濯糊に赤の顔料を混ぜ水で粘度を調整して作りました。使った感じは青いポバールと同じです(違いがあってもわかりません。)。
 離型剤として売っているPVAに100mlで千円超えの商品があるのに対してPVAの洗濯糊が500mlで110円なのはどういうことでしょうか。洗濯糊の方が粘度が高いことを考えるとPVAの濃度は洗濯糊の方が高そうです。離型材としてのPVA製品には離型剤としての性能を向上させるための特殊ななにかが添加されているのかもしれません。


 洗濯糊にはPVA系でないものもありますがそれが離型剤として使えるかはわかりません。

作業は中断

 雄型を組み立てるまでに母型と土台の塗料を硬くしたいのですが厚塗りをしたため乾燥が進みません。一晩明けても爪の跡ができる程度です。水性塗料がどういう仕組みで乾燥(硬化)するかわかりませんが水分が抜けてから完全に硬化するまで時間がかかるようです。

 風通しの良い日なた(ベランダ)に置いて乾燥を促進させました。「直射日光に当てていいのか」とも思いますが板金屋さんでも赤外線の乾燥機を使うのですから大丈夫でしょう。

 母型は吹いただけでもテラテラに光っていますがゴミがついたりの欠陥がありますから乾燥が進めば水研ぎしてコンパウンドをかけて平滑にします。追記:コンパウンドかけは省略しました。

 土台はずいぶん雑な仕上がりです。ワックスでピンホールを埋めることにします。発泡スチロールのトレーでよかったんじゃないかとつくづく思います。

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