こてるNGHの修理-1、NGH GT9-Proのピストン
胴体からエンジンマウントを外して修理の準備をします。
エンジンをマウントから外してからマウントを外そうとすると、マフラーを外し、センサーコードの押さえ金具を外し、エンジンを外すという余計な手間がかかり、外すネジは合計11本になります。
マフラーが付いたままのエンジンを付けた状態でエンジンマウントを外せば外すネジはエンジンマウントを胴体に取り付ける4本だけで済みます。
カウル取付け部
ピアノ線を通すノイズレスチューブを包むようにエポキシを浸み込ませたポリエステルの布で押さえます。
脚取付け台
脚取付け台は壊れ方が微妙なのでかけたところをエポキシ樹脂で埋めることにしました。
隙間や割れ目に樹脂を浸み込ませたいのですが接着剤では粘度が高すぎます。そこで粘度が低いローザで出している積層用の樹脂を使うことにします。
樹脂だけでは強度が出ないし(パリパリになる)、粘度が低いだけに流れてしまいますから木粉やグラスマットを細かく切ったもの(チョップというのかな?)も混ぜることにします。
樹脂にチョップを入れてこねると繊維が飛び出てきれいに盛れませんから、樹脂を流す、チョップや木粉を振りかける、竹串でつついてなじませる。なじんだら樹脂を垂らすという手順を繰り返します。
木粉やチョップが樹脂を吸うと形を保って樹脂が流れません。粘土細工ほどではありませんがある程度形を作ることができます。硬化前に形をできるだけ整えていれば後が楽です。
高さが無事な部分と同じくらいになったらビニール袋を切った離型材を被せて、
ブロック剤で押して平面を出します。
ローザのエポキシ樹脂は硬化時間が長いのでこの日の作業は終わりです。
エンジンは大丈夫か
エンジンはマフラーを付けたままマウントとともに胴体から外したのですが、マフラーとエンジンの右側を掃除するためにマフラーを外しました。
排気ポートを覗くとカーボンはそれほど溜まっていません。リングが新品のときはYSのリングのように細かい横みぞが切ってあったと思いますが、そういうものはなくなっていてピカピカになっています(老眼のため溝が見えなくなったのかも)。
新品のときから圧縮が弱い(というかほぼない)エンジンでしたが、使い込むうちにリングとシリンダーがなじんで圧縮が出てくるというようなことはありません。盛大に圧縮漏れをしています。
写真を見てもわからないのでしょうが、クランクシャフトをカタカタと細かく回すとシリンダー内壁に押し付けられたリングが動かずピストンがわずかに動くのが分かります。上下にだけ動くのならどんなリング入りエンジンでも同じですから何の問題もありません。非常に気になるのはピストンが上下に動くのと同時にわずかに回転することです。上下だけに動くのではなくらせん状に動くのです。
どうしてこうなるんでしょう。こういう状態は正常なんでしょうか?ピストンピン、ピストンのボス、コンロッドの小端部のガタが増えたのでしょうか?
一応は回っているので気が付かなければ気にしなくて済んだのですが気が付いてしまったので気になります。