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2サイクルエンジンのマフラーの実験 市販マフラーの比較-2

 こんなテストベンチで地上運転しています。ホームセンターの端材コーナーで材料を調達したことがよくわかります。その一方、エンコンロッドの先がボールリンク仕様になっているのが高級感を出しています。OSのラジアルマウントが付いていてOSの25FSRからENYA 40XZまで対応可能です。
 10年以上使っているENYA 35Xと40XZはニードルバルブを外していますが、それらに対応できるようにリモートニードルもついています。


 使ったエンジンはENYA 40XZ、燃料は自作のひまし油系5%ニトロ、プロペラはAPC 10.5×6を9インチくらいに縮めたものです。OSの3030は特徴が出ないだろうと思って試しませんでした。
 回転数は100の位まで量れるタコメーター(OKの電圧計が付いているやつ)で測り、背圧の大小はニードル位置で判断します。消音効果は同じ場所に立って自分の耳で聞いた感覚に頼るという科学的・客観的なやり方で判定しました。
 結果は次のとおり。


M352X  7φ               : 12,100 r.p.m. @ 1+16/40 (背圧大、出力小、消音効果大)
M251 7φ                     : 11,800 r.p.m. @ 1+28/40 (背圧小、出力最低、消音効果小)
Hatori 6φ                     : 12,300 r.p.m. @ 1+10/40 (背圧最大、出力中、消音効果大)


 市販品の中ではHatoriが最も回転が上がります。オリジナルのM352X(100g)より軽量(73g)なのに加え、尾管の口径が小さい(6mm)だけあって音も静かです。
 廃業が勿体ないですね。マフラースタジオあたりが生産を引き継ぐとかしてくれないでしょうか。

 M251は一番小さくて軽量なのですが、1970年代の19X用のマフラーと同じ寸法のようですから(シリンダーへのプライミング用のシャッターを取り付ける突起が残っているので同じ金型を手直ししたのかな?) 行程容積が2倍のエンジンにそのままで使うのには抵抗があります。バッフルもなく尾管の口径がM352Xと同じなのに回転数がかなり落ちます。


 ENYAにもう少し頑張ってもらうことにして、M352Xからバッフルを抜いた仕様と、M251の尾管の口径をリーマーで8.4mmまで拡大した仕様を試しました。なぜ8.4mmかと言えば、尾管の肉厚が薄くならないように気を付けてリーマーの刃が届く範囲で広げるだけ広げたからにすぎません。尾管の外径は11mmですから9.5mmくらいまでは広げられると思います。


M352X バッフル抜き7φ: 12,500 r.p.m. @ 1+18/40 (背圧大、出力中、消音効果中)
M251(8.4φ)                    : 12,900 r.p.m. @ 1+28/40 (背圧小、出力最大、消音効果小)
 いずれもHatoriより回転が上がりましたがうるさくなりました。特にM251の方はHatoriより600 rpm回りますが暴走族の直管仕様のようなバリバリ音です。


 実験結果をまとめれば、
① 尾管の口径が同じならマフラーの容積の大小が出力に大きく影響する。
 同じ7mm口径の尾管でもM352Xバッフル抜きが12,500rpm、M251が11,800rpm。
② マフラーの容積が大きければ尾管の口径を絞っても出力の低下は少ない。
 尾管口径が6mmのHatoriが12,300rpm、7mm口径のM251が11,800rpm。
③ バッフルの効果はある。
 HatoriとM352Xは、M352Xからバッフルを抜いた仕様よりかなり静か。
という至極常識的なことになりました。

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