ガソリンエンジンの消音、RCGF 10cc RE用のサブマフラー①
RCGF 10cc RE用のサブマフラーは今まで何個となく作ってきました。
試作品と試作品を作った過程で出た残骸の山をご覧ください。これはその一部です。考えてみれば僕の機体で純正のマフラーのまま飛ばしている機体は一つもありません。変なことにこだわるものです。
これまでは排気抵抗の増大を嫌っていわゆるストレート型にしていました。ストレート型はグローエンジンのサブマフラーとして使って効果がありましたし、RCGF 10cc REでも劇的な効果がありました。
それでもRCGF 10cc REではストレート型では限界があるなと感じて排気系の途中をつぶした結果静かになりました。それに味をしめてもっと静かにしたくなりました。
これは現行型の写真です。右側の銀色の小型の第2マフラーの中の貫通管をつぶしています。
この辺の経緯は以前のブログにも書いています。
このブログでは「材料はたくさんあるのでまた試作するかもしれません」と書きましたがそのとおりになりました。
第2サブマフラーの貫通管の途中を潰しても回転数は変わらなかったし、たとえ回転が落ちても飛ばすのに気が引ける爆音が小さくなれば良いと考えて第1サブマフラー(赤くて太い缶)を通る貫通管の途中でも排気の流れをせき止めることにしました。
愛用の「Jw_cad」で設計図?を引きました。赤い線で囲ったところが今回変えるところです。
設計図にするとそれっぽいですね。図面ではパイプの途中に切り込みを入れてパイプを内側に折り曲げて隔壁(バッフル)の働きを持たせようと考えました。
隔壁を作る
パイプに切り込みを入れて内側に折り曲げるということはやったことがないので端材で実験(練習?)しました。
実験しましたが肉厚1mmのアルミパイプでは僕が持っている道具では内側に折り曲げることはできそうにありません。肉厚が0.5mmならできたかもしれません。
別の手を考えました。
アルミパイプに切れ込みを入れて隔壁を差し込む算段です。赤い線で囲ったのは管の内側に入る隔壁の型紙です。
型紙にならって0.5tのアルミ板を切り抜き、手持ちのショボい道具で加工し、
現物合わせでできるだけ隙間がないようにします。隙間を完全に埋めることはできませんがこれくらいなら効果は出るんじゃないでしょうか(出ますよね?)。
こうやってはめ込んだ隔壁は、外側に飛び出た部分を折り曲げてかしめます。
かしめただけで大丈夫かとも思いますが、ロウ付けは僕の技術では無理ですしロウ付けしたらパイプが熱で柔らかくなって強度が落ちますし、外気に接触していない部分の接着はいかに耐熱接着剤でも熱に耐えられませんからこれでいかざるを得ないんじゃないかと思います。
穴あけ
パイプに穴を開けます。排気の抵抗にならないように大き目の穴(5mm)を多めに開けます。開けた穴の総面積は貫通管(もはや貫通していない? いや、途中が詰まっても貫通はしている?)の断面積の数倍ですからそれほど抵抗にはならないでしょう。
穴あけはいつものやり方です。テンプレートで穴の位置をマークすると非常に楽です。紙のお蔭でドリルの刃が滑りにくいのも長所です。こういうものに正確にポンチでマークするより楽です。
安物のドリル(電動ドライバー)と非力なリューターを使うので休み休み穴を開けなければなりません。時間がかかります。
ここまで開けるのにずいぶんかかりました。ハンドドリルとピンバイスしかなかったころは半日がかりでした。
何をしている所かといえば、開けた穴にドリルを差し込んでこじって穴の向きを斜めにしているところです。貫通管に流入する排気が下流(サブマフラーの出口側)に向かうようにするためです。こういうドリルの使い方は良くないんでしょうけどね。
こんなことで効果があるのかと思われるかもしれませんが、このような穴を開けたサブマフラーの入口と出口を逆してつないだ時、回転数が劇的に落ちた経験があります。
それでも「ウソだろう」と思う方は下の動画をご覧ください。
Noise check of home made sub mufflers on ENYA SS35
3分55秒ころからサブマフラーを普通に付けたときと逆に付けたときの差が動画になっています。
ま、「Not to make choke section in exhaust system」(この英語で通じるんでしょうか?)と字幕を付けたように、一番狭い所が出口になるか途中になるかとか、別の要因で回転数に差が出た可能性が高いんですけどね。
完成はまだ先
アルミ缶に貫通管が通る穴を開けて組み立てれば完成ですが材料が確保されていません。
サブマフラーの本体になる「自転車の空気入れ」がまだ満タン状態です。
空気入れが空になるまで製作は中断で、完成と機体に付けての実験はまだ先になります。