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ガソリンエンジンの消音問題、飛ばした結果は?

 12月27日の実験は主翼を持って行かなかったので地上運転のみでした(主翼をもっていけば良かった)。地上運転では草刈機の音から脱却してグローエンジンのような音になったと感じましたが実際に上空でどう聞こえるかを試さなければなりません。

新しいレデューサー(テールエンド)の製作と取付け

 レデューサーを山ほど作ったのですが、これまでのは気に入らないのでテールエンド?と一体型のレデューサーを作りました。
 何回も言いますが、文系の素人が言うことですから「こいつはこんな考えでやってるんだな」程度で読み飛ばしてください。


 いつものように外径8mm、内径6mmのアルミパイプに外径6mm、内径5mmのアルミパイプを差し込んで耐熱エポキシ接着剤で固定し、

上流側をベルマウス状に加工しました。

 これにシリコンチューブをはめて小型サブマフラーの尾管にはまるようにします。尾管を竹やり状に斜めに削いで胴体への排油の飛散が多少なりとも少なくなることを期待します。

 小型サブマフラー前後の構成はこんな具合になります。小型サブマフラーの入口(上流側、写真では右側)にも5mmレデューサーを仕込んでいます。気が向いたら入口側のレデューサーもグレードアップします。

 小型サブマフラーは出口と入り口が5mm口径、本体は内径9mmの多孔管とそれを覆う22mmのアルミ缶という構造になり、貫通多孔管型と膨張室型の中間のような感じです。

 出来上がったテールエンドを付けた胴体下面はこんな感じになります。



 新しいテールエンドを作ったのは、排気口の出口付近の外部に近い所の気流音を抑えるためです。排気の流れが急激に拡大、縮小すると(乱流が発生して?)気流音が大きくなるという実験結果が得られたそうですからテールエンドでできる排気系の段差(急激な口径の拡大)を少なくするため、以前作った内径9mmのパイプの仕様から細くして内径6mmのパイプにしました。


 レデューサーの上流側の口をベルマウス状にするのには理由があります。上の図はWeb上で無料で閲覧できる「自動車用排気系技術マニュアル(改訂版)」に掲載されているマフラー内(実物じゃなくて模型のでしょう)の排気の流れを可視化した写真です。左から右に排気が流れるのですが、ぶつ切りの筒をただ突き出すだけだと排気が筒の内側にうまく回り込むことができず、排気が流れる有効径が減っています。右側のようにベルマウス状に加工してあると(この文献では「フレアにする」と表現しています。確定した用語がないのでしょう)排気が内壁の表面からはがれずに滑らかに流入し、筒の内径そのものが有効径になっています。これにより排気抵抗(背圧)が減ることが期待できます。また、気流音の抑制にもベルマウス化が有効だそうです(乱流が発生しにくいから空気の振動が少ない?)。
パクリ元資料源:「自動車用排気系技術マニュアル(改訂版)」P.74、P89

飛ばす準備

 飛行場に行く前に使用中のSAILのプロペラに傷が入っているのに気が付きました。持ち運びのときにどこかにぶつけたようです。へこんだくらいならいいのですが亀裂が2センチくらい走っています。こういうものを回したら怖いので燃やしてしまいます。

 替りのプロペラを選びます。写真はRCGF用に使える手持ちのプロペラです。上からJXFの14×6、SAILの13×6、APCの12.5×6、12×7です。
 12×7で飛ばしてうるさかったら大きいプロペラを低回転で回して騒音を小さくするという手を試そうと思います。本当は13×6を使いたいところですが諸般の事情によりいきなり14インチに飛ばなければなりません。黒いプロペラはJXFの14×6です。取説のブレークイン用のペラとしてこの寸法が指定されていたので「こんなでかいペラを10ccのエンジンで回せるのか」と思いつつも通販で買いました。
 ネットで検索するとJXFのプロペラを低く評価する人もいるので心配ですが、自分で使ってみなければわかりません。同じ寸法のAPCの半額ですからひどい性能でなければ選択肢に入ります。


 飛ばしてうるさい原因として、「機体から音が出てるんじゃないの」という指摘があったし、僕自身も気になっていたのでキャノピーのガタを殺すことにしました。

 ノックピンを1.8mmのコントロールロッドから2mmのピアノ線に交換し、ピンを受けるノイズレスチューブが摩耗してブカブカになっていたので交換しました。これでノックピンがギチギチにはまるようになってキャノピーのがたつきはかなり小さくなりました(つまみを離すとパチッとはまるような感じではなく、つまみを押し込んでロックしなければならなくなりました)。

 ノイズレスチューブを交換するときに失敗して胴体側が欠けてしまったので木粉入りエポキシ樹脂で補修しました。マイクロバルーンを混ぜてバルサの色に近づけたつもりですが違和感があります。

飛ばした結果は成功

 ギャラリーが沢山いた方が正直な感想が聞けます(心優しい人の感想を聞くと心穏やかになりますが、辛辣な意見も必要です。)。また、エンジン機を持ってきている人がいれば聞き比べることができます。12月29日、快晴微風なので何人か来ているだろうということで飛行場に出発しました。

 年末で忙しいにもかかわらず3人来ていました。機体を裏返しにして写真を撮っているとギャラリーが集まりました。
 赤いサブマフラーの「自転車の空気入れ」のロゴが注目の的です。サブマフラーが赤いから主翼や尾翼の赤となじんでいるかと言えばそんなことはなく、「削ったら銀色になっていいんじゃないの」と、気軽に言う人もいます。


 最初の一回はAPCの12×7で飛ばしました。始動直後に一時的に10,000rpmが出て飛ばす前は9,900rpmで安定しています。着陸させて手元に持ってきて回転を測ると9,600rpmです。
 もっと静かにできるかなということで2回目以降の飛行でJXFの14×6に付け替えました。離陸前に8,300rpmで安定して着陸後は8,100rpmでした。
 12インチのプロペラでも音は劇的に静かになりました。前回「苦情が来るね」と評価した人を含め、皆さん「静かになった」、「ガソリンエンジンの音じゃない」、「グローと変わらない」と評価してくれました。
 さすがにこの日に飛んだYS53に純正マフラーを付けた機体に比べるべくもないのですが耳に突き刺さる成分や変な気流音は混じらず、機体の風切り音が聞こえるくらいです。キャノピーからの音も分からなくなりました。同級(60級)のグローエンジン並みという感じです。
 14×6のプロペラに替えると回転が落ちたため音色が変わって耳障りな成分は減りましたが音量は減っていない感じです。ぼほ同じ力が出ているのですから当然と言えば当然です。


 気兼ねなく飛ばせるようになったので成功です。


 4回飛ばした後(280cc消費)に手入れのために機体を裏返しました。竹やり仕様のテールエンドでは、ぶつ切り仕様よりも廃油の付着は少なくなったようですし、尾翼に飛沫が飛散することがほぼなくなった(飛散する範囲が小さくなった)のですが付着しなくなることはないので五十歩百歩です(ふき取る手間は同じ)。
 サブマフラーからの油漏れも確認できます。自作マフラーにはよくあることです。
 油漏れの箇所を見つけて耐熱エポキシでふさぐというプロセスを何回かすれば油漏れはたいてい止まります。

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