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無人航空機登録をやってみた

 12月20日から無人航空機登録のポータルサイトの運営が始まりました。無人航空機を無登録で飛ばすと懲役1年以下又は50万円以下の罰金に科せられます。登録しないで飛ばせば無車検の車を運転するようなことになるということでしょうか。


 ということで前の記事で紹介した7機をまとめて登録しました。
 実際に僕がやった手順を紹介しますが、僕のITスキルは壊滅的ですから説明が分かりにくいと思います。
 細かい手続きの仕方はマルチコプターをやっている人がいずれ分かりやすく説明してくれると思いますから「こんな説明じゃわからない」という方はそちらを見てください。あと、ラジコン技術にも詳しく載るはずですからお金を払ってちゃんとラジコン技術やドローン関係の本を買いましょう。
12月23日追記:12月22日頃からYutubeに登録要領の動画がアップされ始めました。いわゆるドローン(既製品のマルチコプター)向けですが参考になります。


登録手順

まず、ポータルサイトを開きます。

ホームページの右のほうに「今すぐ登録する」がありますからそこをクリックすると「ドローン登録システム」のページが開きます。「俺のはドローンじゃないラジコンだ」というような抵抗は無駄です。

登録作業を進めるにはドローン登録システムでアカウントを作らなければなりません。「個人の方のアカウント開設」がありますからアマチュアはこちらを選択します。アカウント開設の作業はめんどくさかったですね。アカウントを開設すると、・・・


 こんな画面になりますから「利用規約」とリンクが張られている「航空法における無人航空機(ドローン・ラジコン機等)の飛行ルールについて 」というPDFファイルを開いてよく読みます。
 「利用規約」も「航空法における無人航空機(ドローン・ラジコン機等)の飛行ルールについて 」も最後までスクロールしなければ「・・・理解しました」のチェックボックスにチェックを入れることができず、先に進めません。技術的にはスクロールすればチェックを入れることができますが、きちんと読んで、どこかに保存していつでも読み返せるようにしておくべきです。


 個人情報を入力する作業も面倒くさかったですね。僕はマイナンバーカードを持っているのですがマイナポータルというものを初めて使うので非常にまごつきました。eTaxとかを使ったことがある人なら大丈夫でしょう。



 個々の機体の情報を入力する画面はこんな具合です。機体はどんどん追加することができます。
 各項目に何を書けばよいのかはPC画面上だけでは分かりません。必ず国交省航空局の「無人航空機登録要領」を参照する必要があります(これなしでは絶対に書けない)。下にリンクを貼っておきますからどこかに保存しておくことをお勧めします。
https://www.mlit.go.jp/koku/content/001442849.pdf
 例えば、PC画面では「型式名」や「製造番号」をどう書くのかの説明はありません(僕が見つけ出せなかった?)。「無人航空機登録要領」をよく読むと、自作機の場合は型式名、製造番号は自由に決めていいとされています。
 「機体の種類」は選択式ですが「飛行機」と「滑空機」はあってもモーターグライダーの選択肢はありません。国交省航空局がモーターグライダーをどう考えるかはわかりませんが「動力付きの固定翼機」というくくりで飛行機にしておきました。
 機体重量や寸法は2桁以上の数字で書かなければなりませんが、0.8mでは2桁とみなされず、0.83mとかにしなければなりませんでした。
 「全幅」「全長」の他に「全高」の項目もありますが、どこを測ればいいんでしょうか?垂直尾翼のてっぺんから尾輪まで?キャノピーのてっぺんから胴体の下面まで?
 今回は機体を横から見た姿を仮想の長方形に納めて、長方形の高さを「全高」にしました。垂直尾翼のてっぺんを水平に伸ばした線と主脚のタイヤの下を水平に伸ばした線の間の距離ですね(この考えでいいんでしょうか?)。
 添付写真の容量の上限は2MBでした。1機分、容量がオーバーになった写真がありました。スマホで撮った荒い写真で十分というか、高画質の写真じゃダメということです。
 型式名と製造番号はあらかじめ決めておいた方が良いと感じました。僕は手続きをしながら決めていったので単なる一連番号になりました。ポータルにも「機体の情報がわかる資料はお手元にございますか。」というチェックボックスがあります。


 あちらこちらで関心を持たれているリモートIDは今(来年6月19日まで)登録するなら「なし」がデフォルトになっています。国交省でも対応の準備ができていないのでしょうか。機体に載せたくても製品が出そろっていませんね。

登録手続きができた(ようだ)

 国交省のQ&Aを見るとパソコン操作に慣れていれば20分で手続き作業ができるとのことですが、「なお、この時間にはアカウントの開設に必要な時間は含みません」との断り書きのとおり、僕の場合、パソコン操作にも慣れていないしマイナポータルのアプリのダウンロード、いろんな認証作業、ドローン登録システムのアカウント作成に手こずって全部で3時間かかりました。
 IT技術が壊滅的な僕でもできたのですからたいていの人はサクサクできるでしょう。
 とはいっても、クラブなどでクラブの誰かがクラブ員の機体を代行して登録しようとしたら大変な手間になります。正直、自分の機体を登録するからめんどくささに耐えるられるのだと思います。
 代行で登録する人は手数料を一人当たり何千円かもらわなければ割が合わないと思います。また代行登録をしてもらおうとしても所有者・使用者本人でも色々な準備が必要なことに変わりはないので自分のことは自分でやった方がいいと感じました。


 申請作業が終わるとこんなメールが来ます。

 自動配信のメールが来たということは申請は電子的に受理されたということでしょう。後は国交省で人力による確認作業が行われ、支払い方法の説明のメールが来て、支払いが確認されれば登録記号が付与されるという流れになるんでしょう。僕の場合、登録料は900+890×6=6,240円です。
12月23日追記:23日に「手数料納付のお知らせ」が国交省から来ました。確認作業が終わって申請は受理されたということでしょう。その日の午後に登録手数料を支払いました(初めてPay-easyという仕組みを使った)。

感想、その他

 「無人航空機登録要領」や国交省のQ&Aを見ると無人航空機の登録は飛ばし始める前に行うことになります(登録しなければ飛ばせない)。「機体ができた。さあ飛ばそう」というわけにいかず、機体の形ができたら写真を撮って登録申請し、登録料を支払い、登録記号の通知を受け、登録記号を機体に記入して初めて飛ばすことができるようになります。初飛行で壊したら登録料900円が無駄になります。


 Uコンはタコと同じですから無人航空機にはならないので自由に(良識の範囲内で)飛ばせますが、100gを超えるガスフリーなどのフリーフライト機はどうなるんでしょうか。遠隔操作できないし自動操縦でもありませんから無人航空機の要件は満たさないし、模型航空機(100g以下)でもありません。飛ばせなくなるんでしょうか。ラジコンやマルチコプター以外にも影響が出そうです。
 意外に思ったのは「屋外を飛行させる」ものが無人航空機なので体育館とかなら無人航空機登録せずに自由に飛ばせそうなことです。

脱線

 国交省から来たメールの差出人は国交省航空局無人航空機登録制度担当になっていました。この仕事をさせるために組織を改編(拡大)したのでしょうが増員はあったんでしょうか。
 無人航空機にかかる作業の発生は増員の根拠として利用できますが財務が納得しなければ人が増えずに仕事が増えるだけということになります。元公務員だけに気になります。

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