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自分の耳でサブマフラーの効果を確認

 10月12日と19日にサブマフラーのテストをしたのですが、騒音計を持っているわけではないので客観的なデータとして取れたのは回転数だけでした。このときの結果は記事にしています。
https://bmpt0922.muragon.com/entry/402.html
https://bmpt0922.muragon.com/entry/406.html
 回転数だけで判断すれば細長サブマフラーと小型サブマフラーは選択肢から外れますが、消音性能が各段に良いとかいうことになれば話は別で、せっかく作ったこの二つのマフラーにも使い道が出てきます。
 10月12日と19日の実験では、消音性能は「こっちの方が静かかな」という、あやふやな感じでしか評価できませんでした。
 マフラープレッシャーを取って運転したので排気系の仕様を変えるたびにニードルの再調整に時間を取られました。そのため各仕様で最高回転を出す運転の間が開いて前より静かになったのかうるさくなったのかの区別が付けにくかったというわけです。

人間の耳が頼り

 10月19日の実験では、人間の耳に頼らず客観的に排気音を比べられないかと思って運転中の様子を動画に撮り、連続して音を比べるられるように各仕様の最高回転のときの部分を切り取ってつなぎ合わせました(僕のようなIT原始人には動画の編集は難しかった)。しかし、苦労の甲斐なく音色の違いは分かるのですが音の大きさは再現できていない感じがしました。音量が自動補正されるのでしょうか。


 こりゃ人間の耳で判断するほかないな、と思って全開運転を続けたままでサブマフラーを付けたり外したりできる工夫をすることにしました。


 音の大きさをその場で比較するなら人間の耳の方が確かでしょう。
 ブログではこの後能書きが続くのですが、この実験のダイジェスト版を動画にしました。こちらを見る方が話が早いと思います。英語の字幕が入っていますが、ネイティブが書いた英語ではなく英検3級の日本人が書いた英語ですからわかりやすいと思います。

Noise check of home made sub mufflers on ENYA SS35

実験のおぜん立て

 排気系に余計なものを付けたり外したりするので背圧が変わります。マフラープレッシャーを取らずに安定して回す仕組みが必要です。

チキンホッパー式に再挑戦

 マフラープレッシャーを取らないと燃料の液面の変化の影響が出ます。そのためにチキンホッパー式に再度挑戦します。液面の変化の影響をキャンセルするのならバブレスタンクでも良いのですが、バブレスタンクでは燃料がからに近くと燃料が入る風船の弾力に逆らって燃料を吸わなければならなくなるので液面の変化の影響をキャンセルする機能はチキンホッパー式に劣っているんじゃないかと思います。それにバブレスタンクでは燃料消費量が分かりません。
 チキンホッパー式が理屈どおり機能すれば実験の途中で液面が下がっても燃料供給量は一定になるはずです。実は11日もチキンホッパー式を試したのですがOS 32SXでは熱ダレの問題もあってかニードル調整が厄介でした。そこでENYA SS35を使うことにします。ま、ENYA SS35なら大丈夫かはやってみなければわかりません。
 SS35には排気口を拡大したM251を付けます。つまり19日の実験のENYA 40XZと同じ排気系です。

実験の結果

 10月22日の土曜日、飛行場で実験をしました。こてる40XZを2回飛ばしてからベンチテストに移行です。


 排気プレッシャーを取らないといっても排気系に余計なものを付けて背圧が変わるのですからオーバーヒートしたら困りますから甘目にします。
 ニードルはマフラープレッシャーをかけた状態よりかなり開きました。ニードル操作に対する反応が鈍感なのはOS 32SXのときと同じでピークの範囲が半回転分くらいあります。最高回転になってから戻していき、回転が落ち始めるところにセットします。熱ダレはなく最高回転(よりやや甘目)にセットして30秒くらいまでの間で回転が上がっていって落ち着き、テストしている間(3分くらい)そのままの回転数を維持します。
 ニードルは排気系が変わっても動かさないようにしました(キャプチャー画像でニードル位置をご覧ください)。


 回転数と排気音は次のとおりです。
サブマフラーなし(爆音仕様)

 回転数はキャプチャでは12,800r.p.mですが時々12,700r.p.mに落ちます。まあ、うるさいですね。


小型サブマフラー

 回転数はぐっと落ちて11,700r.p.m、1000回転の落ちは残念です。小型サブマフラーは入口も出口も9mmですからちょっと意外な結果です。消音効果は普通のバッフル入りマフラー並みです。他のサブマフラーより低音ですが低周波ということであって音量が少ないといことではなく、回転が下がったから低音になった感じです。


細長サブマフラー

 回転数は12,600r.p.mで爆音仕様からほぼ落ちません。こもった感じの静かな音です。


大型サブマフラー

 回転数は爆音仕様と同じ12,700r.p.mです。ほのかに期待した40XZとの組み合わせのような回転数増加という現象は見られないのは残念でした。静かなのですがこもった感じは細長に劣ります。
 まとめればこんな具合です。
サブマフラーなし:12,700r.p.m、うるさい
小型サブマフラー:11,700r.p.m、結構静か、でもパワーロスがね・・・
細長サブマフラー:12,600r.p.m、一番静かでこもった感じ(感覚的だな~)
大型サブマフラー:12,700r.p.m、静かだが響く感じ(この表現じゃ通じないだろうな~)


 細長サブマフラーと大型サブマフラーとの差は小さいのですが連続して付けたり外したりすると音色の違いが分かります。
 なぜ音色が違うのかの説明は僕にはできません。サブマフラーの径が関係しているのかもしれません。ご存知の方がいたら教えてもらいたいと思います。
 追記:前日のブログを読み返してみると、ENYA 40XZでの実験では大型サブマフラーの方が消音効果が高かったような気がしたのですが、続けざまにサブマフラーをとっかえひっかえして比べると細長サブマフラーの方が静かに感じました。


 SS35の場合は回転数については大型サブマフラーと細長サブマフラーの差はほぼありませんが音質については細長サブマフラーが勝ります(個人の感覚)。
 好みの問題になりますが、SS35の場合はM251(排気口拡大)に細長サブマフラーの組み合わせが良いと感じました。
 細長サブマフラーの有効性が分かっただけでもやって良かった実験でした。


 問題は小型サブマフラーの使い道です。こちらの使い道については別のブログ記事にできそうです。

おまけの実験

 排気系の構成の参考になる実験もしました。
 大型サブマフラーと細長サブマフラーの貫通多孔管は外径10mm、内径9mmのアルミパイプという共通仕様です。背圧(マフラープレッシャー)を確保するため出口の口径を7mmに絞っていることも同じです。
 実験ではこの二つのサブマフラーを逆向きに付けたらどうなるかを試しました(昔やった覚えがあるが記録は取っていない)。8.4mm→9mm→7mmから8.4mm→7mm→9mmに変えて、排気系の途中にチョークポイントを作るということです。
 

 ニードル位置が変わっていないことに注目してください。一連の実験を終えてからエンジンを回したままの状態で試しました。大型サブマフラーでは普通に付けたときより1000回転以上落ちています

 細長サブマフラーではもっと下がって落ち幅は2,000r.p.m近くあります
 これだけ下がるのには正直驚きました。上流側で排気系の通路を絞ってはいけないということを証明する実験です。理由は直感的にわかります。
 市販のバッフル付きのマフラーでもバッフルの穴が出口の穴より大きくなっているのはこういうことを考慮しているからもしれません。

SS35は良く回る

 僕が持っているエンジンだけの話かもしれませんが今回の実験でSS35が良く回ることが分かりました。今のところ熱ダレがないこともいいですね。
 このエンジンは前の保有者がどう回したかわかりませんが、まだ新品のENYA 40XZより同じ仕様で100~200r.p.mしか落ちていません(40XZは回すたびに調子が上がっていますから差は開いていくかもしれませんけど)。良いものをもらいました。

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