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ヘッドライトの古ぼけ対策 成果報告、まあいいんじゃないの?

 灼熱地獄のラジコン部屋では朝の6時を過ぎたらもう暑くなって作業ができなくなります。そのため製作日記的な僕のブログは更新ペースがガタ落ちになります。


 ブログをアップしないと「年金生活フライヤーは死んじゃったのかな」と思われるかもしれないのでラジコンに関係ない記事をアップします。


 去年(令和4年、2022年)の8月、「ヘッドライトの古ぼけ対策」という連載記事をアップしました。

 ヘッドライトの古ぼけ対策は、上の記事にあるようにヘッドライトカバーに元から施工されているコーティング層は温存した上で水性ウレタンを塗って保護層を作るというものでした。

 実験の結果、ヘッドライトカバーをピカピカに光らせなくても、すりガラス状にペーパーを掛けた表面に水性ウレタンを塗っても光沢が出ることが分かりました。


 研磨する前のヘッドライト(正しくはヘッドライトカバー)は・・・、

 こんな具合で細かい傷が入っていましたが、これが結構ピカピカになりました。

ヘッドライトの劣化具合は?

 およそ一年たってどうなったか写真を撮りました。


 全体としてはピカピカでそれほどくすんではいません。8年間青空駐車していたにもかかわらず、水性ウレタンを塗っていない左側(写真では右側)の状態もそれほどひどくはありません。
 マツダのヘッドライトの材質が良いのか頭を北向きにして駐車しているので太陽光線に曝露する程度が少ないためなのかのいずれかでしょう。

 こちらは拡大した写真です。マスキングテープの跡の左側の水性ウレタンを塗ったところは僕の目で見た限り1年たっても劣化の兆候は見えません(塗った時のムラは見えますけど)。水性ウレタンのコートは少なくとも1年はもつことが分かりました。
 一方で右側の水性ウレタンを塗らなかった部分を子細に見れば写真の右端のように白いくもりが広くなり、ヘッドライトカバーの上の端の細かいクラックが増えているようです。まあ、気にしなければ気にならないレベルです。

スチーマー加工に対する難癖(個人的感想です)

 劣化したヘッドライトカバーをピカピカにするときのそもそもの前提を考えます。
 ヘッドライトカバーに使われているポリカーボネートは紫外線に弱くて摩擦にも弱い(傷が付きやすい)ので新車の状態では何らかのコーティング加工がされています。
 ところがヘッドライトを再生するときはペーパーで削るので元のコーティングをはがすことになります。特にスチーマー加工では元のコーティングを完全に剥ぐことが必須です(コーティング層が残っているとクラックができたりムラになったりする)。
 紫外線や摩擦に弱いむき出しのポリカーボネートをコンパウンドで磨くにしろスチーマー加工で表面を溶かすにしろ、一時的にピカピカにしても耐久性は期待できません
 スチーマー加工をする業者でもコーティング加工とセットにすることを売り物にするところがあります*。つまりスチーマー加工では耐久性が期待できないことを認めているということです。
 ということでポリカーボネートには耐久性を増すためにコーティングが必要なのですが、僕の場合はもとからあったコーティング層は温存し、コーティング層にもポリカーボネートにも悪影響がなさそうな水性ウレタンを使ったわけです。


* スチーマー加工した上にコーティングする際にも注意が必要なようです。ポリカーボネートの表面を溶剤で溶かすことについての注意喚起が行われています。下のリンクを開いてみてください。
「ヘッドライトスチマーのご使用について」 - 株式会社LASTHOPE
 さらに蛇足でスチーマー加工についての私見です。
 耐久性を問題にしないのなら生のポリカーボネートにスチーマー加工だけですますやり方もあり得るでしょう。でも、最後の仕上げでコンパウンド(素人ならピカールで十分)を使うかスチーマーを使うかの違いだけでペーパーで削るのは同じです。1万円以上のお金をかける価値があるのか疑問です。
 また、最終的にコーティング剤をかける(塗装する)のであれば、1500番か2000番(800番でもよさそう)のペーパーで水研ぎした後にコーティングすればよいのであってスチーマー加工は無駄な工程だと思います。

お勧めはしないけれど僕は水性ウレタンを使う

 去年水性ウレタンを塗ったところは部分的に生のポリカーボネートが出ていますが大部分はコーティング層が残っていてコーティング層の劣化した表面だけを削った上に水性ウレタンを掛けた状態になっています。
 この状態でコーティングが剥げたところと残っているところの仕上がりに差が出ていないので「ダメージが来ていないコーティングを無駄に剥がなくても大丈夫だったな」ということが分かり、「水性ウレタンの効果はあったな」という感触を得ました。


 水性ウレタンによるコーティングは、2液性ウレタンのように新品同様になるというものではなく、ムラなく塗るのが難しいし、最大の問題点として長時間水につかった状態では表面が白く濁る(乾けば元に戻るんですけど)という欠点があるので「ぜひやってみてください」と勧めることはできません。
 が、しかし、
溶剤を使わないのでヘッドライトカバーにダメージを与えることがない
 ポリカーボネートは溶剤に強いプラスチックではないにもかかわらず、スチーマー加工では蒸気が触れるだけで溶けるジクロロメタンを使うしウレタン塗装ではシンナーを使います。
大掛かりな準備が必要ない
 2液性ウレタンを吹くのであれば、たとえ缶スプレーであっても作業環境が重要です。養生も大変です。ガレージがなきゃほぼ不可能でしょう。
施工が楽
 コンパウンドで光らせるのは大変ですがその必要はありません。1500番で磨いて水性ウレタンを塗ればペーパーの目が消えて光沢が出るので塗りっぱなしで大丈夫です。
〇 今回分かったことですが結構耐久性がある
 ウレタン塗料ではない市販のヘッドライト用のコーティング剤では1年以上の耐久性がある物はなさそうなので水性ウレタンの方が性能的にもコスト的にも有利です。もし耐久性がある製品があればそれを使うことも考えます。ただし千円以下ならの話です。
人体に有害ではない
 水性ウレタンでも飲めば体に悪いでしょうが毒物ではありません。スチーマー加工に使われるジクロロメタン(塩化メチレン)はアメリカでは塗料の溶剤として使用することが禁じられたそうです。2液性ウレタンを吹くときは防護マスクが必須です。
という利点があるので、まあいいんじゃないのという感じです。
 未施工の部分はもう少し劣化が進んだら研磨・水性ウレタン塗りの加工をしようと思います。

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