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カーボンでフロートの支柱を作る①

 フロートの支柱は高級なカーボン仕様です。
 最初の水上機もフロートの支柱をカーボンで作りました。

 今回も実績?のあるこのやり方で作ることにしました。ご覧の通り上翼の取付け台もカーボン仕様ですね。まあ、僕の技術でできる作り方ということであって軽量化のためとかの理由ではありません。


 なんでもカーボンで作るかと言えばそういうわけではありません。陸上機の脚をカーボンで何本か自作したことがありましたがいずれも耐久性に問題があって100回以上の離着陸に耐えた脚はありませんでした(工作がまずかったからとか着陸が雑だからとは言わない)。
 水上機のフロートの支柱なら陸上機の脚ほどのストレスはかからないでしょうから(ほんとかな?)素人細工のカーボンでも大丈夫でしょう。

型の準備

 かつてはこういう型を作って流線断面の脚を作ったこともありました。

 この型を作るのにはかなり手間がかかりました。特に表面処理が骨でしたね。苦労して作った脚が数十回の離着陸で壊れると精神的なダメージが甚大です。


 今回の脚は単純な長方形断面にします。

 やけに幅広ですが一つの型から前と後ろの支柱をいっぺんに作るのでこうなりました。

 離型処理は簡単に済ませます。ポリエステルの荷造りテープを貼った上に分割するところを細く切ったビニールテープでマークします。本当は土手レベルに高くした方がカーボンがずれなくていいんですけどね。


 カーボンを型に乗せただけではデコボコの製品になりますから表側からも押さえる仕掛けを準備します。

 積層したカーボンの上にビニールを被せ、MDF板で挟むことにします。素人細工ですから輪ゴムで押さえることにします。


 素人細工だからこんな簡単な仕組みにしているのであって、美麗で丈夫な製品を作りたければ雄型と雌型で挟むレベルにした方が良いでしょう。ネットに参考になる情報が沢山アップされています。


 YouTubeに模型工作のチャンネルを開設するレベルの人はこんな本格的な仕掛けを作っています。

Landing Gear molding
 工場レベルではありませんがラジコン部屋レベルならここまでできるんじゃないでしょうか。
 こちらは道具と資材をそろえるのが大変そうですが精度の高そうな製品ができそうです。

Carbon Gear Mold
 僕には無理ですが熱意がある人なら頑張ればマネできそうです。脚の真ん中がカーブしているのはチューンドパイプをかわすためのようです。


 僕の場合は低い技術でもできる工法で作っていきます。

カーボンの準備

 UDシートを切り出しました。

 これを折り曲げて8層にしようとしましたが横方向に入っている糸の腰が強いので折り曲げられません。


 しょうがないのでさらに帯状に8枚切り出しました。
 ここで思案しました。横方向の糸はカーボンロービングの厚さよりかなり太い、ということは余計な樹脂が入る、てことは重くなる、と考えて横の糸を抜くことにしました。

 糸を抜いた後の状態です。ばらけないように端っこはマスキングテープでまとめています。
 糸を抜くのに手間がかかりました。「カーボンロービングを買って、100本くらいに切り出した方が良かったんじゃないの」という気もしますが、でもこれだけの量を確保するには12Kのカーボンロービングが40m必要です。
 いずれにしても芯までカーボンで作るにはお金がかかるということです。


 支柱の表側はカーボンクロスを貼ります。かっこうを付けるためではなくロービングがばらけないようにするためです。

 ねじれに対抗するにはバイアスで切り出すのが良いのですが寸法的に苦しかったので普通に切りました。

積層作業


 こんな台の上でロービングにエポキシを含浸させます。樹脂の量はスができない程度の最低限にします。
 エポキシ作業中の写真はあまりありません。

 ロービングを全部乗せてカーボンクロスを置いた状態です。ロービングを乗せた状態では表面が激しくデコボコになっていますがカーボンクロスを乗せれば多少美麗になります。これに追加の樹脂を塗ります。


 樹脂がクロスの端まで浸み込むまで待って、気泡を押し出すようにビニールを被せMDF板で押さえます。


 丈夫で軽く作るには樹脂を出来るだけ絞り出すべきですが、あまり圧力をかけるとカーボンロービングがニュルニュルと外側にはみ出ます。強度はロービングの量次第でしょうから樹脂を無理して絞り出すことはしないようにします。言い訳がましいですね。


 一晩放置して硬化を待ちます。正直言えばこういう工作は2年ぶりくらいです。うまくいけばいいんですが。

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