ENYAの新型マフラー、排気系まわりの細工
エンジンの力比べをするためにENYAに部品を注文しました。
ENYA SS35用にSS25用とSS50用のマフラーとヘリ用のスロットルバルブを、SNVタイプを普通のタイプに変更するためヘリ用キャブレターのスプレーバーも注文しました。
ENYAの新型マフラー
ENYAの35~50エンジン用のM352Xを買おうと思ったのですが生産終了とのことでした。その後継としてSM503CXを勧められてそれを買いました。
独特な形です。前半分はM352Xと同じで後ろが変更されています。
分解するとこんな感じです。バッフルの穴の径は9mm、尾管の内径は8mm(いずれも実測値)です。後ろの部品はサンドブラストが掛かっていて一見鋳物に見えますが機械加工です。バッフルの径はM352Xの8mmから9mmに拡大、出口の径は7mm(実測値)から8mmに拡大しています。消音効果が上がっているとは思えませんが出口の径が大きくなったことで出力は上がるかもしれません。
新しくしたということはM352Xの後ろ蓋の金型が壊れたんでしょうか。M352Xの後ろ蓋と同じ形のものを機械加工で作るのは厳しいので2つの部品に分割したような感じです。
生産数が多いのなら鋳物の方が良いのでしょうがENYAは機械加工が好きですね。キャブは削り出しですし、41-4Cの前蓋(クランクシャフトハウジング)も削り出しです。
排気系まわりの細工
M251の尾管の口径をリーマーで8.4mmまで広げました。左が加工前、右が加工後です。このままエンジンを回すと爆音仕様になりますからサブマフラーが必須になります。
なぜ8.4mmかと言えば手持ちのリーマーで広げられるのがここまでだからです。尾管の外径は10mm強ですから道具があれば9mmくらいまで拡大できるでしょう。
機首回りをすっきり見せるためにプレッシャーを取る所を変えました。元の穴は4mmネジでふさぎます。
排気漏れ対策
グローエンジンの力比べで久しぶりにグローエンジンを回したらあちらこちらから排気漏れが起きてそこらじゅうが油だらけになりました。ひまし油なのでべたつきが並ではありません。
エンジンとマフラーの漏れ止め
まず、エンジンとマフラーの継ぎ目からの排気漏れを防ぐためにシリコン系の液体ガスケットでシールしました。普通のシリコンシーラントでも十分ですが、マフラーを取り外したときは液体ガスケットの方がシリコンシーラントよりはぎとるのが楽です。
マフラー取付けネジは緩まない程度の軽いトルクで締めてネジの緩み止めに中強度のねじロック剤を付けました。これは結構効果があります。
パイプへのビード?加工
テストベンチでの運転でサブマフラーまわりからのオイル漏れが激しいのでサブマフラーにクラックでも入ったかと思ってサブマフラーの気密点検をしました。
サブマフラーにシリコンパイプをつないで水の中で口で吹いたレベルでは大丈夫でしたから本体からではなくサブマフラーと主マフラーとの継ぎ目からオイルが漏れたんだと判断しました。
内径10mm、外径14mmのシリコンチューブでマフラーとサブマフラーをつないだのですが、マフラー尾管の外径が10mm強、サブマフラーの入口のパイプの外径が10mmですからブカブカです。結束バンドで締めたのですが不十分だったようです。
マフラーの尾管とサブマフラーの入口のパイプにビード加工的な抜け止めを付けることにしました。抜け止めは愛用のJBウェルドで作ります。ちゃんと脱脂して混合比が適正なら耐久性は十分です。
フリーハンドでJBウェルドを盛るような冒険はしません。ビニールテープで養生します。
場所が場所だけにテープは細くしなければなりません。クッキングシートにテープを貼って、
3本に切って、
尾管とパイプに巻き付け、JBウェルドを盛ります。
こんな具合に盛って、
固まる前にテープをはがします。
気温が高くてJBウェルドの粘度が下がっているので自然になじんでいい感じになります。 デコボコがあったら硬化後に修正します。
こういう抜け止めを専門用語で何というんでしょう。ビード加工をするのと効果は同じだと思いますが。