自作ホイールパンツを作り直す 完成間近、雄型の再生①
1ロット目の2つの殻は室内で一晩(10時間)で硬化しました。2ロット目の2つは朝早くに積層を終えて車の中に入れたので昼前に硬化しました。
これで4つの殻ができました。2ロット目は1ロット目より多少は良い出来です。これは工作モノではよくあることです。左右の主翼でも先に作った側より後に作った側の方が出来が良いですよね(僕だけかな?)。
とはいっても2ロット目の殻も樹脂が回りきっていないところがあります。
後悔先に立たずですが雄型の各部のアールをなだらかにし、サーフェスマットではなくマイクログラスを使えば良かったと思います。
トリミング
製品に左右の分割線が写っていますからそれをガイドに余分なところを切り取ります。
ヘナヘナした製品なので金工やすりでこすったら壊れそうです。薄い砥石のホイール(何と呼ぶんでしょう?切断砥石?)を使います。砥石の破片が飛ぶ可能性があるので保護メガネの着用が必須です。
リューターで粗削りした後、ペーパーでおおまかに平面を出します。
左右を合わせてみます。多少の隙間は樹脂とクロスで埋めますから気にしません。
脚取付け部の工作
脚に取付けるところは#200のクロス1枚(0.2mmくらい?)では強度的に持たないので1mm厚のFRP板を取り付けます。ジャンク箱から適当なホイールを探してシャフトの位置などを決めます。
後知恵ですが積層の段階でFRP板を仕込んでおけば楽でした。
こういう細工は左右をくっつけてからだとやりにくいので分割状態の段階でやります。
FRP板をエポキシ接着剤で付けます。右に映っているものはボンドEセットを充填したエポキシ接着剤用の「等量押出シリンジシステム」で中身はコニシのボンドEセットです。
ボンドのEセットはFRP板ともローザのエポキシ樹脂とも一体化するレベルで接着するので愛用しています。
硬化の具合を確認するために接着剤を練るときに使った銀色の紙も一緒に車の中に入れます。
こうして成型品を高温の車の中に入れておけばエポキシ樹脂のアフターキュアの効果もあるかもしれません。
左右の殻を接着するには内側にクロスをセットしたり樹脂を流したりします。そのためのアクセスを確保できるようにこの段階でホイールパンツからホイールが顔を出す切り込みを入れます。
車軸が通る溝を切って、左右を一体化させた状態でいろいろな加工をします。
手持ちの機体で現在ホイールパンツが付いていない機体の脚はピアノ線ですからピアノ線脚に取り付けられる工夫をします。
ピアノ線脚用のホイールパンツは、真ちゅうかブリキで作ったブラケットを脚にはんだ付けし、2.6mmのねじとナットでホイールパンツに固定することにします。
そのためホイールパンツ側に2.6mmのナットをエポキシ接着剤で固定します。
このやり方なら現場でもホイールを外さずにホイールパンツの脱着が可能です(その必要はあるのかな?)。
冷房の効かない部屋ではやすりがけレベルの軽い作業でも汗みどろになって集中力が途切れます。
次の工程は左右の殻の合体というデリケートな作業が含まれますから集中力が続く早朝にすることにします。
雄型の再生
石膏製の雌型は1回目の脱型には耐えましたが次の脱型で壊れるかもしれません。耐久性のある雌型がもう一つ欲しくなります。そのためには雄型が必要です。
ホイールパンツ本体の作業の合間に雄型を再生することにしました。
シリコン雌型をはがした後の雄型は悲惨な状態です。シリコンがこびりついているし、どのような原理か知りませんが両面テープが紫色というかなんとも言えない色に変色しています。ラッカーがぶよぶよになっているのも合点がいきません。シリコンが硬化するときに何かが発生して影響を及ぼすのでしょうか。
何はともあれ母体と土台が一体化したままでは作業できません。
木ねじを外して両面テープで止めた母型を外します。
最初は車のエンブレムを外す要領でテグスで両面テープを破壊してがそうとしましたがうまくいきません。
ステンレスの物差しをこじ入れてみます。
どうにかはがせました。MDF板の土台を付けておいて正解でした。母型をスタイロフォームだけで作っていたら壊れていたところです。
型そのものは壊れていませんが塗装した部分は荒れ放題ですから再生にはかなりの手間がかかります。シリコンをはぎとり、ワックスを除去し、ペーパーをかけて塗装し直さなければなりません。
体を動かす作業なので冷房の効かないラジコン部屋では進捗が非常に遅くなります。