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自作ラジコン機の甲板張り①

 ラジコン飛行機を自作中心で作っています。その際、高い技術やアイデアを持っている方々がホームページやブログでノウハウを公開して下さっていることに大いに助けられています。
 僕に人に披露するほどの技術があるとは思いませんが、「こんなやり方をするヤツもいるんだ」くらいのことは発信できるのではないかと思いました。「詰まんねえことやってんな」と笑いのネタを提供する意味もあります。


 今回はバルサの細板による二次曲面の再現です。
 バルサの細板(帆船模型ではプランク材、木製カヌーではスプリット材みたいです。模型飛行機用語では何て呼ぶんでしょ)を張って曲面を再現する工作を僕らの間では「風船張り」と呼んでいますが一般には甲板張りと呼んでいるようです。自作したりキットから作っている人が甲板張りの素晴らしい機体を作っていますが、具体的な作業工程を詳しく説明している例はあまりないような気がします。
 今回は僕がやっている比較的簡単な方法を紹介します。
 どんなものになるかわからなければしょうがありませんからまずは出来上がり状態から。

 これは胴体上部のキャノピーから後ろの部分に細板を貼り終えた段階です。細板の組み合わせや細板を突き合わせている部分が確認できると思います。ARF機ではこの部分を発泡材の芯にバルサの1枚板でカバーしていることが多いんじゃないでしょうか。模型でも実機のアクロ機でもこの部分は一次曲面になるように設計されているから一枚板で大丈夫なのですが僕が最近作る機体は二次曲面なので甲板張りが必須です。

 細板を張り終えて整形に移る前の断面です。細板そのものの断面は湾曲していないので全体としては多角形で、突き合わせている部分がくいちがっているところはよろい戸のようでもあります。

 整形と表面仕上げが終った状態です。キャノピーの後ろから垂直安定板(フィン)の手前までが甲板張りです。バルサの継ぎ目は見えますが表面は滑らかです(滑らかに見えます)。ネットで拾ったオイルメーカーのロゴもきれいに転写されています。

 できあがった機体の全体像はこんな具合です。2021年8月30日初飛行の最新作で翼はフィルム張り、キャノピーとカウル(芯はスタイロフォーム)は色塗装仕上げですが、バルサの生地が見える部分は透明度の高いエポキシ樹脂でマイクログラスを張った後、クリヤウレタンを吹いています。クリヤ仕上げの良い点は、
① 色塗装に比べて軽量に仕上がり(46級で数十グラム軽い)、
② バルサの生地や継ぎ目が見えるので木製のカヌーやヨットのように味わいのある風合いになることです(バルサの生地がきれいに仕上がればの話ですが)。

 脱線ですが木製カヌーの話です。この写真は船舶関係のサービスを提供している「株式会社ジール」がWebページに公開している販促用写真です。木製カヌーではクリヤ仕上げがデフォルトのような感じです。味がありますね。濃い色の板と薄い色の板(ストリップ材)を組み合わせて箱根の寄せ木細工のようにしている船もあります。木で作ったことをアピールしたいのでしょうが、屋外で使うものだから昔の(FRPやポリ製?になる前の)手漕ぎボートのように色塗装をして紫外線対策をした方が良いんじゃないかとも思います。
 僕がクリヤ仕上げにする本当の理由は、色塗装をすると塗装表面のアラ(生地の下地処理不足、吹きムラ、色抜け、ゆず肌、タレ)が情け容赦なくバレてしまうのに対しクリヤ仕上げなら目立たない(ごまかせる)から、そして色塗装という面倒なステップを省けるからです。


 機体を自作するくらいの人でも甲板張りをしない人がいるかもしれません。結構簡単で特別な道具もいりませんからやってみることをお勧めします。
 作成途中の写真を撮りためていますので作業工程を漸次アップしていきます。

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