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世界最小(と言われている)ガソリンエンジンNGH GT9-Pro奮闘記⑥

 この記事はガソリンエンジン奮闘記④と⑤両方の続報のような記事です。
 9月30日午前、台風が来る前にと考えて地上運転と飛行テストをしました。9月28日の低速ニードルの設定ではスロットルを6割くらい開いたところでエンストしました。低速ニードルを90度開いたところでスロットルスティックをどんな位置にしてもエンストしなくなりました。僕のエンジンだけかもしれませんがこのエンジンは飛ばすたびにセッティングが変わるので毎回暖機運転を兼ねて次のように混合気の様子を確認しなければなりません。
① スロットルスティックを一目盛り開けてしばらく回して様子を見る。回転が落ちたりしなければさらに一目盛り開けて様子を見る。
② フルスロットルに達するまで①を繰り返す。
③ 素早くスロットル操作をして回転が追従することを確認する。
 ①のプロセスでエンストするようなら低速ニードルを開く必要があります。フルスロットルでの混合気が濃いと、スロットルを8割くらい開いたポイント(このポイントくらいまで低速ニードルが効く)よりフルスロットルの回転数が落ちることがあります。

 僕はスロットル開度を計数的に把握したいのでスロットルのストロークはトリムではなくエンドポイントでいじっています。この日は低速ニードルを開いたため、アイドルでの混合気が濃くなり9月28日での下側のエンドポイントが72%だったのを69%にしなければ回転が続かなくなりました(アイドルダウンは5%)。アイドルダウンを効かさない状態では3,400 r.p.mくらいで安定して回ります。絶対にエンストしないようにマージンを取っていますがこれでもある程度機速が落ちるのでスピンはできます。
 着陸のときに困らないようにアイドルダウンの状態では2,500 r.p.mくらいで安定して回ってもらいたいのですが、アイドルダウン状態でスロットルスティックを一番下まで下げると2~3秒後に3,200 r.p.mに下がり、数秒後に回転が不安定になって(失火のサイクルが混じって?)、時々回転が下がり、止まるかなと心配していると持ち直して2,800~1,800 r.p.mの間を上下するという感じです。アイドルダウンでスロットルスティックを一番下まで下げるのは着陸進入で飛行場に入りかけてからだけなのでこんなもんだとあきらめています。
 このエンジンの場合、低速ニードルはアイドリングでの回転を安定させるためでなく、スロットル操作への回転の追従性を調整するためにいじるものと考えなければなりません(と思っています)。
 この日はOS 873マフラーのバッフルなしを付けて飛ばしましたが、地上で10,000 r.p.mで回る程度なのでバッフルなしでもそれほどうるさくありません。出力はどこまでも垂直上昇できるというところまでいかないのでフラストレーションがたまります。


 この日の目的は新作の小型サブマフラーの効果の確認でした。小さいサブマフラーを作った理由は、今まで作ってきた34.5mm径のアルミ缶のサブマフラーは効果があるのは確かですが大きすぎて落下増槽か爆弾を搭載したような感じになりそうなため目立たないものにしようと考えたからです。

 一番大きいのは28日の実験で使ったサブマフラーです。右端のはよく見かけるシリコン製のサブマフラー(?)でワゴンセールで衝動買いしたものです。寸法の違いがわかります。シリコン製は実際に試すと消音効果は感じられませんでした。これよりわずかに大きいだけの小型のサブマフラーで効果があるか疑問を感じながらも、ボツになっても経済的ダメージはゼロ、精神的・時間的ダメージは僅少なので作ってみました。

 9月29日の夕方に作ったサブマフラーです。直径は22mmくらい、本体の長さは60mmくらいです。本体は消臭センサーのカートリッジ(カタログ記載の内容量は18ml)の廃物利用(「何かに使えるんじゃないか」と思ってこの空きカートリッジを取っておきました)、そのほかはすべて手持ちの材料と資材でまかなえました。

 工作は非常に簡単で、貫通パイプに穴をたくさん開けるのが面倒くさいだけです。
 この新作小型マフラーを運転中にマフラーの尾管のシリコンチューブに差し込むと音がまろやかになったのがはっきりわかりました。パイプに一生懸命穴を開けた効果でしょうか。回転数に変化はありません(マフラー尾管の内径6.5mmに対して貫通パイプの内径は9mmですから当たり前です。長めの排気チューブを付けたのと同じでしょう)。
 ただしこれではOS 873マフラーからバッフルを抜いたのと同じ出力のままです。次のステップでOS 873の尾管の内径を8~9mmくらいまで拡大し、出力を上昇させる一方でうるさくなった排気音をサブマフラーで消音するというやり方を試します。尾管を拡大すると(背圧を下げると)出力が増大するのは「ガソリンエンジン奮闘記⑤」の出力曲線にあるとおりですし、グローエンジンで2年前にやった実験でも僕的には実証済みです。

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