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ヘッドライトの古ぼけ対策 能書き編

 フロントグラスのウロコ取りに続く自動車のケアシリーズです。
 フロントグラスの方は塗装用コンパウンドで少しずつウロコを落しています。ウロコが無くなった面積は着実に増えていますが時間がかかります。つくづく市販の専用品にした方が良かったと思います。
 完全にウロコが取れたらガラコとかレインドロップとかを塗ってみたいと思います。

ヘッドライトが古ぼけている

 前方駐車で駐車場に止めているので前から車を見る機会は多くありません。フロントグラスを磨くために車の前で作業すると7年目を迎えた愛車のヘッドライトが古ぼけているのに気が付きました。
 車体がみすぼらしくなっても安全に影響しませんがフロントグラスやヘッドライトは安全にかかわるので対策したいところです。

 全体的に黄色くなったということにはなっていませんが曇った感じの部分があって細かい傷が一面にできています。
 ネットで調べるとメーカーによってヘッドライトが黄ばみやすい、黄ばみにくいがあるとのことです。
 確かに近所の車を見ると透明だけれど黄色のフィルムを張ったようになっている車、黄色くないけれど真っ白に曇っている車、まっ黄いろでガサガサになっている車など様々です。
 僕の車の場合、黄ばまないが曇りや傷ができる仕様(?)のようです。

 ヘッドライトの上の方のひどい所(太陽光線が直撃するところ?)はこんな具合になっています。擦り傷のような細かい傷が付いていますが物理的にこすったわけではないので紫外線や熱とかの影響でしょう。傷はまだ浅いので削り落とせそうですが放っておけば擦り傷のレベルからクラックになりそうな勢いです。曇りは外側が曇っているのか内側がやられているのかは削ればわかるでしょう。
 斑点状の水垢のようなものは下がガラスではないので水洗いで落ちるのですが傷や曇りは水洗いではどうにもなりません。曇り程度ならともかくこのレベルの傷ではコンパウンド程度の研磨力では消せないでしょう。


 素材の素性を知っていた方が対策が立てやすいので調べてみます。
 ヘッドライトに使われるプラスチックはポリカーボネートです。
 プラスチックの物性を調べるのはお金を払って化学の本を買って読むか図書館で調べるのが一番ですがプラスチックを扱っている業者のサイトでも詳しく説明されています。下のサイトは詳しかったですね。
https://www.kda1969.com/materials/pla_mate_pc2.htm
https://d-engineer.com/plastic/pc.html
 ポリカーボネートは丈夫で割れることがほぼないのでヘッドライトに使われるのですが耐摩耗性はそれほどでもありません(傷が付きやすい)。紫外線で劣化しますし(耐候性が弱い)耐溶剤性も強くありません。耐候性や耐摩耗性を持たせるためにコーティングしてあるはずです。


 ちなみにウィンカーのカバーが劣化しないのは耐候性や耐摩耗性に優れるアクリルだからでしょう。ヘッドライトカバーにアクリルを使ったらものにぶつかったときに尖った破片ができて危ないですね。

物理的に磨くのは可能

 ヘッドライトの透明度を戻すには劣化した層を削って表面をならさなければなりません。
 ヘッドライトの研磨について調べているうちにインドの車屋さんの動画を見つけました。なかなかのイケメンが手際よく作業しています。

How to Repair Car Headlight Broken Lens in Just 5$ || How to Fix Broken Headlights With Baking Soda
 穴の開いたヘッドライトにほかの車のヘッドライトのかけらをはめ込んで何かの接着剤と魔法の粉(タイトルと解説欄ではBaking soda、重曹としていますが本当でしょうか?)で固めて直してしまうのは驚愕の技術です。
 穴をふさいだ後は金やすりでガリガリ削る、スクレーパーでシャカシャカならす、水ペーパーで研ぐ、バフがけする、という工程でピカピカにしていました。代金はヘッドライトの殻割り、内側のリフレクターのクローム?の貼り替えを含めて(フルリペア?で)5ドルちょうどのようです。コイン洗車より安いですね。ヘッドライトの研磨だけなら2ドルくらいでやってくれるんじゃないでしょうか。

Foggy headlights restoration || Headlights Cleaning & Repairing ||
 こちらの動画では可愛らしい男の子が親方の仕事をかいがいしく手伝っています。「偉いね、頑張れよ」と声を掛けたくなります。

 男の子(息子?丁稚さん?)がスクレーパー(明らかにカッターの刃)でシャカシャカ削っています。
 インド人はスクレーパーで削るのが好きなようですが、僕の経験からもスクレーパーで削る方が400番とかの粗めのペーパーで磨くより削った跡を消すのが楽です*。
*ウィンカーのカバー(多分アクリル)を直したときは切り出しの刃を立ててこびりついた塗料(僕がぶつけたのでないからわからないがおそらくガードレールか道路標識の柱の白い塗料)をこそげ落とし、1500番のペーパーで切り出しの刃の跡を消し、コンパウンドを掛けたらきれいに直りました。


 ヘッドライトの素材のポリカーボネートには何かのコーティング(ラミネート加工?)がされているはずですがスクレーパーで削ってもサンドペーパーで削ってもコーティングなんかなくなると思われます。
 コーティングがなければすぐに劣化するんでしょうがインドならまた磨いてもらえばいいというわけです。
 日本でもインドの車屋さんと同様、むき出しのポリカーボネートを磨いてクリヤにする業者があります。でも工賃は軽く万を超えるようです。

溶剤系はやめておく

 物理的に磨くほかに溶剤の蒸気で表面を溶かして平滑にする方法があります。「ヘッドライト スチーマー」とか「ヘッドライト リムーバー」で検索するとたくさん出てきます。DIYで黄色いヘッドライトにいきなり蒸気を掛ける人もいれば、丁寧に2000番までペーパーで磨いてから蒸気を掛けるというサービスもあります。


 蒸気で平滑にする方法については別の記事でも書きます。


 蒸気を当てるなんてことをせずに直接溶剤を塗る方法もあります。

3 Minute Headlight Restoration
 YouTubeで見たアメリカのDIYチャンネルではスチールウールで磨いたヘッドライトをアセトンをたっぷり含ませたペーパータオルでぬぐうという荒業が紹介されていました。表面を溶かして平滑にする理屈は溶剤の蒸気で施工するのと同じです。
 この動画をアップした人はヘッドライトをスチールウールで磨くときにマスキングもしないという豪傑ですから凡人はマネをしない方がよさそうです。


 溶剤的な薬剤を使うDIYっぽいやり方として、日本のYouTuberがLLC(エチレングリコール)を使って透明感を出している動画をアップしていました。虫よけスプレーとかも効果があるそうです。
 動画の画面で見ると確かに透明度は戻っていますが一時しのぎの感があります。


 僕の判断として物理的な研磨にした方が無難な気がします。

コーティングは?

 磨いたとしてもポリカーボネートがむき出しでは耐久性に疑問があります。頻繁に手入れ(磨き直し)をすればよいのですが僕はそんなにマメではないのでコーティングすることにしました。

溶剤系塗料はちょっと・・・

 コーティングの王道は2液性ウレタンの吹き付け塗装のようです。車用の缶スプレーのほか、プラスチック専用やヘッドライト専用の塗料で塗装する動画が沢山アップされています。ウレタン塗装して8年もたせて再塗装した人のブログもありましたから心が動きます。


 YouTubeでは成功例しかアップされませんし、業者がやれば塗料とシンナーが専用で塗装法もきちんとしているから安心ですが(そうであればいいですね)DIYでウレタン塗装をしてひびが入った例が多数報告されています。ソルベントクラックですね。


 ヘッドライト専用の製品(ポリカーボネートに対する攻撃性が弱いはずです)でもソルベントクラックが入ったという情報を目にすることもあります。耐溶剤性が良くないポリカーボネートに1液性・2液性問わず溶剤系の塗料を素人が使って大丈夫かとの疑問があります。


 ポリカーボネートはメタノールが掛かっても表面が怪しくなるよね。スチレン樹脂を侵さないプラモデル用なら大丈夫かな?スチレン樹脂より強いのかな?プラモデル用の塗料に耐久性はあるのかかな?とか疑問は尽きません。

水性塗料ならどうだろう

 と思っていたらスプレー缶の水性塗料でコーティングしている人が何人かいました。

【ヘッドライト塗装】缶スプレーの水性クリアで黄ばんだヘッドライトをリフレッシュ。 アトレーワゴン
 この方は水ペーパーで研いでから缶スプレーの水性クリヤを吹き、水性クリヤの層を水ペーパーとコンパウンドで磨いて艶を出していています。水性クリヤならヘッドライトのポリカーボネートが侵される心配はありません。透明度は2液性ウレタンに劣るけれどそこそこの耐久性はあるそうです。


 でもスプレー塗装は敷居が高いんですよね。準備が大変ですし作業場所の問題があります。僕は集合住宅住まいで駐車場は敷地内にあります。

 この写真は僕の住んでいる所ではありませんが僕の集合住宅の駐車場もこんな感じです。こういう環境でガン吹きやスプレー缶塗装は無理です。
 飛行場で車に缶スプレー塗装した人も実際にいましたがやりにくそうでした。
 コーティングはスプレー塗装以外でやりたいところです。


 僕は2液性ウレタンをスポンジで塗ったことがあります。スポンジですから毛のハケのようなハケ目は出ません。下手なエアブラシよりきれいに塗れることもあります。
 最初の実験として愛用の水性ウレタンを使ってみます。


 これがダメなら塗料を削り落として(2液性ウレタンより除去は簡単でしょう)市販のコーテイング剤を塗ることにします。

 ヘッドライト用にいろいろなコーティング剤が市販されています。これはアマゾンのサイトの画像で3Mの製品です。何と比べて透明度10倍で寿命が4倍なのかわかりませんが効果はあるんでしょう。3Mの製品は700円から手に入りますし、この他に1000円を切るリーズナブルなお値段の製品があります。毎年1回塗りなおす覚悟ならこれでいいでしょうし、資材がない素人がやるにはこれが身の丈にあっているようです。

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