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自作ホイールパンツを作り直す 積層作業

 PVAが乾いたので積層作業を始めます。

資材

 カーボンクロスはかなりありますが強度を担当する重要なところに使いたいのでホイールパンツのような消耗品には使いません。

 積層用のポリエステルの布というものがあります。腰が強くて型になじみにくい、切り取ったり削ったりするとけば立って始末に困るなどの欠点がありますが薄いし軽いのでエンジンカウルなどを作るのに愛用しています。ポリエステルの布は手芸屋さんで手に入る「積層用」でない製品でも使えます。


 今回は型になじませやすいガラスクロスを使うのですが手持ちがありませんでした。模型屋さんでは「マイクログラスしかない」と言われたのでホームセンターを巡って見つけました。

 こういうものはホームセンターで買うと割高です。1000円は超えないだろうと思って値札を見ずにレジに持って行ったのですが2千円超えという結構なお値段でした。

 これはサーフェスマットです。極薄のガラスの不織布という感じです。
 クロスが1層だけだと穴だらけの茶こしのような製品ができる恐れがありますので表面にサーフェスマットが来るようにします。これで少ない樹脂でもピンホールができにくくなります。
 この役目のためにはマイクログラスを使うことが多かったのですがマイクログラスは機体の表面処理のために取って置きたいので今回はサーフェスマットを使ってみます。


 使ってみた感想ですが、今回のように二次曲面が強い場合はマイクログラスの方が良い感じです。

積層作業開始、最初のロットの積層

 8月8日の夕飯後、積層作業を始めました。

 サーフェスマットとクロスはあらかじめ切りだしておきます。
 最初にゲルコート処理するというようなカッコいいことはしません。とはいってもまず樹脂を塗ってからサーフェスマットを置きます。クロスなどを置いてから樹脂を含浸させようとすると表面に樹脂が回りにくくなります(僕の場合だけかな?)。
 いつものとおり作業中の写真はあまりありません。

 積層が終わった状態です。型になじませるために適宜切り込みを入れました。使い捨てのハケでつつくようにしていると型になじみますが、クロスが浮き上がってくるところに樹脂を流し込んで気泡を作らないようにしなければならないので樹脂はかなり必要です。2個作るまでに主剤と硬化剤を合わせて6g使いました。水を入れたゴム風船やラップで包んだ油粘土などで押し付ければ樹脂を少なくできるかもしれません。
 同じやり方でいっぺんに4個作って全部失敗したら物的・精神的にダメージが大きいので2個作ってうまくいったらもう2個を作ることにします。

最初のロットの確認

 一晩明けた9日の朝、一回目に積層した製品の出来を確認します。夏だけあって硬化促進加熱箱を使わずとも室内に一晩おいただけでほぼ完全硬化しています。

 周囲を少しずつ軽く押して空気を入れます。上の製品の左の方が剥離し始めています。

 まわりをペリペリと押して空気を入れ、製品の縁をつまんで上に引っ張ると「パリッ」という感じで簡単に脱型できました。

 雌型は健在です。良かった良かった。

 離型剤のPVAを水で洗い落とします。上は洗った後、下は洗う前の状態です。ワックスだけを離型剤に使うとワックスを落すのに苦労すると思いますがPVAだと非常に楽です。

 写真で白く曇っているように見えるところは樹脂が回っていないところです。樹脂をケチりすぎたのでしょう。グラスを型になじませても樹脂の粘度は低いし浮き上がる応力は残っているので隙間ができがちです。次のロットで樹脂を作った時に穴の開いたところを埋めます。
 サーフェスマットのお蔭でしょうか、茶こし状にはならずに済みました。

2回目のロットの積層

 見たところグラスが浮いたところはありません(そうだといいな)。2回目のロットでは樹脂を多めに使いました。主剤・硬化剤合計で1ロット目が6g、2ロット目が7gです。
 車の中に入れて硬化を待ちます。


 2ロット目の2個の脱型が終われば、トリミング、左右の合体、脚取付け部の工作、塗装で完成です。


 雌型を作るまでが長かったのですが、雌型ができれば樹脂の硬化時間次第ですが1日で1セット分のホイールパンツの材料が確保できそうな感じです。

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