ペットボトルでキャノピーを作る-9 ペットボトルの傷は消せるか
ネットで探してもペットボトルの傷の消しかたは見つかりません(見つけられません)。
プラモデルの透明キャノピーのパーティングラインの消し方やオートバイのウインドスクリーンの傷の消し方がいろいろとアップされています。
プラモデルはスチロール樹脂(ポリスチレン)、オートバイのウインドスクリーンはポリカーボネート(アクリルは使っていないんでしょうね)なのでペットボトルはPET樹脂(ポリエチレンテフタレート)の違いはありますがこれらのノウハウは使えるんじゃないかと思いました。
試作品で検証実験
本番用の風防の材料はまだ確保できていません(サイダーが半分以上残っている)。本番用に使う予定のない試作品の風防(キャノピー前部)使って傷が消せるか試してみます。
写真を大きくすると傷があるのが分かります。内側は平らですが表側に金型由来と思われる小さな出っ張りができています。
塗装のタレや車のヘッドライトやウインカーのカバーの傷消しに使って効果があったスクレーパー代わりの切り出しで削ります。経験上、粗め(800番とか)のサンドペーパーで削るよりも削った跡を消すのが楽ですし、表面がうねったりしにくくなります。切り出しは余計なところが削れないようにマスキングテープを貼っておきます。
切り出しで削った後、1500番のペーパーで水研ぎします。ペーパーだけででっぱりをなくそうとするとこの写真の左上のような状態になります。
ペーパーを掛ければ当然曇りガラス状になります。これが透明に戻らないと非常に困ります。
細か目のコンパウンドで磨いても曇っています。
写真の右半分を極細目で磨きました。透明感が出てきましたが新品同様とまではいきません。もっと細かいコンパウンドで磨けばもっと透明になるのかもしれません。
オートバイやスクーターのウインドスクリーンをピカールで磨いている例が数多く紹介されているので左半分をピカールで磨いてみました。
ピカールでも似たようなものです。お値段を考えればピカールで十分な気がします。
PET樹脂を削ってみると、素材が粘って砥粒に引っ掛かるのでアクリルより削りにくい感じがします。傷(でっぱり)を削るのは大した手間ではありませんが削った跡を消して透明にするのがものすごい手間です。PET樹脂は磨いてつやを出すような素材ではないのかもしれません。
正直傷がついたままでも50センチ以上離れれば気にならないのでパーティングラインや傷が少ない所が製品になるように工夫すればいいんじゃないの、という感じです。