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こてる32を作る-20 艤装作業、主翼カンザシ受け部分の強化

 主翼が出来上がれば機体の工作で残っている大物は、水平安定板と動翼くらいです。こういうものが完成すると飛ばしたくなって工作がおろそかになるので細かい所の作業を先に進めます。

エルロンサーボベッドまわり

 エルロンサーボベッドの主翼側に2.6mmナットを仕込みます。

 いつもの木粉入りエポキシを使います。エポキシ接着剤が付いた団子の串竹串でバルサの粉をすくって使いやすい粘度になるまで混ぜます。

 樹脂をチョンチョンと付けてナットを固めます。あまり付け外しはしないところなので木ねじでも十分ですが、こういうところにこだわりが見られます。


 サーボベッドと主翼の隙間にエポキシが流れたら大変なことになるのでサーボベッドと一緒には作業しません。ナットの位置がサーボベッド側の穴の基準になります。

 サーボベッド側の穴がナットの位置とずれる可能性がありますからサーボベッド側の穴を少し大きめにしておきます。

胴体ハッチ関連

 胴体ハッチ(キャノピー)を取り付けるための仕組みの工作をします。胴体ハッチは前のノックピンで引掛けて後ろのラッチで止める仕組みです。

 3mm径の軸にぴったりはまるジュラコン?のブッシュをノックピンの受けにします。これを機首上面のブロックに取り付けます。厚紙を貼り合わせて丈夫にしたものをジグにしています。今回作った治具は胴体幅が同じ機体を作るときに使えそうなので取っておくことにします。

 ジュラコンのブッシュを固定したジグの上に機首上面のブロックを乗せて木粉りエポキシを塗りこみます。
 何回か書きましたがマイクロバルーンを混ぜると粘度が上がっても流れてしまいますが繊維分が入った木粉入りエポキシは形を維持します。水アメ(マイクロバルーン入り)と練り歯磨き(木粉入り)の違いです。

 硬化促進加熱箱で硬化させます。よく言われているし、僕の経験からもエポキシ樹脂は加熱した方が出来上がった樹脂の性能が上がるような気がします。また、粘度が下がって木材に浸み込みやすくなります(木目に入っていた空気が膨張して泡が出ますけどね)。


 この季節では室温だと硬化に丸一日かかるのですが(事情によりラジコン部屋では暖房設備が使えない)、硬化促進加熱箱に入れれば2時間くらいで完全に硬化します。
 さて、うまく離型するでしょうか。

 治具に少しダメージがありますが再利用可能です。ノックピンにするノイズレスチューブが残ってしまっています。加熱箱で粘度が下がった樹脂が浸みこんだのでしょう。

 ノイズレスチューブはポリプロピレンですから離型できます。潰れないように芯になるものを差し込んでペンチでつかんでこじると抜けます。

 ブッシュの中にはみ出た樹脂を3mmドリルでさらってすんなり3mmのノックピンが入るようにします。

 胴体に付けるとこんな感じです。ノックピンの位置はもう少し外側の方が良かったかもしれません。


 機首上面のブロックを付けた状態でタンクを取付けられるように設計したのですが、念のため現物でチェックします。

 テープでブロックを仮止めしてタンクを抜き差ししてみます。かなり余裕があります。機首ブロックをあと10mmくらい後ろにずらしても大丈夫だったかもしれません。

 しっくり納まっています。実際に取り付ける時は発泡素材なんかを詰め込んでずれないようにすれば大丈夫でしょう。

主翼のカンザシ受け部分の強化

 作業の前にカンザシの端材の短めのアルミパイプで左右の翼をつなげてみました。

 今さらチェックしても直すのが大変なのですが確認です。上反角は設計どおりゼロになっています。

 カンザシ受けのパイプが主翼に直角についていないと隙間ができますがまあまあの精度が出ています。できた隙間は最後に近い段階で薄いバルサを貼ってごまかします。
 これでカンザシ受けパイプを本格的に固定し、構造を強化することができます。

 カンザシ受けパイプの状態はこうなっています。このままでは確実に主翼はバンザイします。壊れそうなところはカンザシの端の部分です。ここで上と下の主桁がはがれる形で主翼の構造が破壊されます。


 上下の主桁を強固に結合するとともにカンザシにかかる荷重を確実に主翼の桁に伝える構造にする必要があります。カンザシの端の部分で上下の主桁を結合し、パイプが来るところはパイプをロービングでくるんで上下の桁と結合させます。

 エポキシ処理の前にセロテープで離型処理したヒノキ棒をはめておきます。ヒノキ棒を外した後のへこみに上面のプランク材に接着した主桁がはまりますから上と下の主桁がエポキシとロービングで結合されることになります。ヒノキ棒にはまた、余分なところに樹脂が回らないようにするという意味もあります。

 カーボンロービングを切り出します。場所ごとに長さの違いがありますから間違えないように並べておきます。
 クロスやロービングが跳ね上がるのを抑えるため、スタイロフォームを適当に切って荷造りテープで離型処理したものや押さえの板も準備しておきます。
 僕が使っている樹脂は可使時間が長いのですがそれでも30分くらいすると粘度が上がって含浸しにくくなります。エポキシ作業の前に下準備を全部整えておきます。

 硬化剤の前にオラカバの裏紙がありますがロービングを貼る前にここで樹脂を含浸させておきます。
 とりあえず主剤3g、硬化剤1.2gを作りましたが半分くらい余りました。正確な混合比の樹脂を作るためには余裕を持たせなければなりません。

 エポキシ作業中の写真はありません。ロービングがよれています。強度が心配ですから次はクロスの上にロービングを並べて含浸させたものを貼り付けることにします。
 主翼がよじれて固まってしまわないように治具の上に置いて硬化を待ちます。
 僕の作業環境では片翼ずつでしか作業できません。主桁の前でのエポキシ処理が終わったら前縁上部をプランクし、その後主桁の後ろ側からもカーボンロービングでの補強をしますからエポキシ作業は左右前後の4回に分けてしなければなりません。
 この時期だと硬化に半日以上、ほぼ丸一日かかりますから硬化を待つ間に作業台を使わずにできる作業をします。

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