こてる32を作る-18 主翼③、カンザシ受けパイプ、エルロンサーボベッド
カンザシ受けのパイプが硬化したので次の工程に進みます。
カンザシ受けパイプの加工
カンザシから抜く前に緩み止めのテグスを外してテグスの跡をならします。あまり削ると穴が開くので引っ掛からない程度にでっぱりを削るだけです。
最後の2時間を硬化促進加熱箱に入れておいたらカリカリに硬化しました。
パイプを握ってカンザシを作業台に押し付けるとヌルっという感じで抜けます。
パイプの内側に残ったポリエチレンラップは串でつつくとクシャクシャになって出てきます。
パイプをトリミングしているところです。パイプはヘニャヘニャなので残す方にカンザシを差してパイプが潰れないようにします。
翼用の2本と胴体用が取れました。余ったのは何かの役に立つかもしれないので取っておきます。
翼用のカンザシ受けパイプには蓋を付けます。パイプの真円度が狂うとまずいので蓋が付くギリギリの所までカンザシを差し込んでおきます。
蓋のエポキシが硬化するまで翼用のカンザシ受けパイプを主翼に取り付ける作業は行えません。その時間を利用してエルロンサーボベッドを作ります。
エルロンサーボベッド
F3A機はエルロンサーボは押しなべて縦置きのようですけどなぜでしょうか。フルサイズのF3A機を持っている人に聞いても「みんなやっているからじゃないですか」ということでした。ホーンがむき出しならリンケージの調整がやりやすいし取付けも簡単です。ほかにもメリットがあるのでしょう。
僕はカッコよさを優先してグライダーによくある横置き式にします。
無駄に凝った構造です。ただでさえ面倒くさい横置き式がさらに面倒くさくなります。
エルロンサーボベッド関連の部材を切り出します。
エルロンサーボベッドは1.8mm合板に3mmバルサを貼り付けています。1.8mm合板だけだと剛性が出ないためか、サーボを取り付けるブロックが何回か外れました。バルサを裏打ちすると強度が各段に上がります。
ナットの工作まで主翼に取り付ける前に済ませました。
サーボベッドとサーボベッドを受ける台を一体化した状態で主翼に取り付けます。
上から見るとこんな具合です。
普通のやり方とは順番が違いますがサーボベッドに合わせて下面をプランクします。
家の仕事をしながらなのでこの作業に半日かかりました。
カンザシ受けパイプの胴体への取付け
主翼側へのカンザシパイプの取付けはカンザシパイプの蓋が硬化するまではできないのですが、蓋を付けない胴体側のカンザシ受けパイプの取り付けはできます。
仮止めしてみると胴体の穴とパイプがぴったりしすぎています。これでは調整の余裕がありません。
ペーパーで少し穴を広げて0.5mmくらい大き目にしました。
治具をセットしてカンザシを差し込むときにパイプがずれないようにマスキングテープでパイプを止めておきます。
治具の外側から反対側までパイプを通します。治具を胴体の上面に密着させればカンザシパイプは正しい位置にセットされることになります。パイプは胴体の内側から30分硬化型のエポキシを数か所で点付けしてパイプの位置がずれないようにします。その後、24時間硬化型のエポキシ接着剤を流してパイプを本格的に固定します。
写真は胴体右舷の外側からエポキシを流している様子です。カンザシはセロテープで離型処理してカンザシ受けパイプに「ギュッ」という感じで差し込んでカンザシの中に樹脂(エポキシ接着剤)が流れないようにしています。写真はありませんが胴体内側では左舷側にエポキシを流しています。
完全に硬化してからカンザシをひねれば外れます。
エポキシを流す工程は重力の助けを借りますから機首を上に上げた状態、さかさまにした状態、右と左に横置きにした状態の4回に分けて作業します。