既存のホイールパンツ(スパッツ)をピアノ線脚に付ける ②工作編
ホイールパンツ(スパッツ)用ブラケットの材料がそろったので作業再開です。
ブラケット(ホイールパンツマウント)の工作
ブラケットは左右で同じ寸法、同じ形になるように頑張ります。
ホイールリテーナーを取り付けるところに車軸が通る穴を開けます。持つところがあると作業がしやすいので金具をトリミングする前に下穴を開けました。が、穴の位置が見事にずれています。ハンドドリルより安い電動ドライバーを使うからこうなります(腕が悪いとは認めたくない)。
こんなことは想定内ですから左右の金具をビスとナットで一体化してリューターや棒やすりで位置を修正しつつ3.5mmまで広げます。これで左右同じ位置に穴が開きます。
次ははんだ付けです。ホイールリテーナーはこんな具合に黒染めをはがすのですが電動工具を使うと非常に楽です。
ホイールリテーナーとナットをブラケットにはんだ付けするのですがはんだごてを当てると位置がずれることが目に見えていますから、まずホイールリテーナーをステンレスの針金で固定してバーナーであぶってはんだ付けします。
はんだ付けをこのようにするのは初めてでしたがやってみると簡単でした。アルミのロウ付けに比べると雲泥の差です。
ホイールリテーナーは狙った位置にはんだ付けできましたがM2.6のナットの方ははんだが溶ける時にはんだの表面張力にナットが引っ張られて位置がずれました。金具の穴とナットの穴がずれてビスが通りません。2.6mmのステンレスのビスがあればはんだ付けのあとビスを外せばいいので楽だと思います。
ナットの方はバーナーではんだ付けすることはあきらめて、こんな治具を作ってナットの位置がずれないようにしてはんだごてではんだ付けしました。木の板と竹串で作った治具ですがブラケットを2個作るくらいの耐久性はあります。
はんだはちゃんと流れていますが付けたりはがしたりしたので汚くなりました。
この段階までできてから金具を切り出します。今回の金具の厚さは実測で1.2mmありますから僕の金切りばさみでは歯が立ちません。
金ノコで切ると汗みどろになりますからリューターに回転砥石をつけて切りました。
回転砥石は楽ですがちょっとこじるような力が加わると簡単に砥石が割れます。砥石のかけらが目に入ったら大事故ですから保護メガネは必須です。
完成したブラケット(ホイールパンツマウント)とホイールとの関係はこんな感じです。ホイールパンツの中に隠れるものですがもう少し美麗にした方が良いようです。
仮組、取付け
ホイールパンツ側に現物合わせで止めビス用の穴を開けます。左右でずれるとカッコ悪いので同じ調子になるように注意します。
3.5mmのピアノ線で調子を見ます。ホイールの中心線がホイールパンツの中心線からずれていればカラーやワッシャで調整する必要がありますが、このホイールの場合は何もせずにセンターが合いました。
ホイールが脚に付いた状態でパンツを付け外ししてみましたが引っ掛かることもありませんでした。飛行場の草が伸びているときとか、ホイールパンツを外したいとき現場で簡単に取り外すことができます。
後知恵ですが、作ってみるとブラケットはホイールパンツの外側よりも内側にする方が工作も楽だし取り扱い性も上でした。
こてる61CXに付けるのですが、脚のピアノ線にずれ止めのワッシャがはんだ付けされています。これが邪魔です。
このままブラケットとホイールパンツを付けると軸の長さが全然足りません。
ラジオペンチでワッシャをむしり取ってブラケットを内側(機体の中心線側)にずらすとギリギリで車軸の長さが足りるようになりました。ただし、付けようと思っていたホイールは付けられず、一回り下のサイズ(55mm)にせざるを得ませんでした。
部屋が狭いので全体像が把握できませんがちゃんと付きました。とりあえず運用可能な状態になって実用試験ができるようになりました。
こうして見ると、ホイールパンツはカッコいいのですがピアノ線がチープです。流線形断面のフェアリングを付けたくなりました。